見出し画像

【#弐七農園】りんご(サンふじ)の個性について ①概要

ひとくちに「りんご」と言っても絵に描いたようなりんごは少なく、なにかしらの瑕疵があるりんごが実はかなり多いのが現実です。前年のうちから花芽ができて、冬を経て膨らみ春に花が咲く。花が咲いたら実になってそれが大きくなって色づいて……というのがりんごの生育過程です。芽の段階から自然環境の影響を多分に受けます。気温や風、雨の多さ、そしてヒョウが降るなんてことも。その年の気候によってりんごの味や見た目も変わってきます。

当園の発送の規格のこと

さて、当園で直送しているりんごは、主に2つの規格で展開しております。贈答品にも使っていただける「上品」規格、そして自家用消費+αを想定している「ハネだし品」規格。

大前提としては、いずれの規格についても、箱に入れて運ばれることに耐えうるだけの品質には細心の注意を払って選別しております。ですので、例えば自家用の「ハネだし品」でも直売所で販売しているそれとは少し趣が違います。

また年によってりんごの状況(味や見た目の特徴)も変わるので、年毎に規格について見直しております。基本的には「上品」規格には何も瑕疵のないりんごを入れます。ただどこまでを「瑕疵なし」とするか。ここが一番の悩みどころであり、毎年この「瑕疵なし」のラインを微妙に変えながらやっております。

2021年度の規格/動向については下記の記事をご覧ください。


絵に描いたような美しいりんごばかりとれればいいのですが、そうもいかないのが現状。農園としてりんごを出荷していきたい!という思いと、お客さん側からのこういうりんごが欲しい!という思い、両者の着地点を探りながら規格を定めております。

りんごの個性いろいろ

さて、これからシリーズにして「絵には描かれない」りんごたちのフォーカスしてみようと思います。程度にもよりますが、当園の「ハネだし品」規格にも入ってくるりんごたちも登場します。

りんごの個性を紹介しておくべきかなぁ……と思ったのは、一口に「規格外」といっても様々でそれを口頭で説明することがとても難しいことがまずあります。りんごを送り出す方としては少しでも破棄されるものを減らしたいという思惑があるので、理解をしていただいた上で引き受け手を増やしたいとも思います。

ざっくりいうと「絵には描かれないりんごたち」にはこういう子たちがいます。

サビ 日焼け 変形 傷 スレ 割れ 病気 鳥害 色づき不良……

私たちは、見栄え(=売れやすいか売れにくいか)の観点に加え、日持ちのことも考慮して出荷先を分けております。中には出荷しないで破棄、もしくは私たちの食用/ただで配る用の子たちもいます。そしてこれらの「個性」は複合して発生することも多く、1つ1つの瑕疵は大したことないのに全体として残念な子……というのもいます。実に難しい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?