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「生成AIと翻訳~地方自治体の事例を中心に~」勉強会

2024年3月10日
鶴田知佳子

日本の英語を考える会では、オンラインで「生成AIと翻訳~地方自治体の事例を中心に~」というタイトルで、明治学院大学の櫻井成一朗先生にお話を伺いました。30分ほど、ご講演をいただいたあと、参加者からの質疑応答に時間をとっていただきました。

まず、生成AIとは「プロンプトから生成物をつくるAI」ということで2022年11月にChatGPTが登場して以来第三次AIブームの中生成AIブームとなったこと、最新の熾烈な競争ではマイクロソフトが1.58ビットの大規模言語モデルをリリースしたこと、アンソロピックというベンチャー企業が開発したClaude 3と言う多くのベンチマークで最高の数値を出している生成AIがあることが紹介されました。
その後、総務省の自治体DX推進計画についての説明があり、具体的な推進事例として埼玉県内19市町村の取り組み、横須賀市の生成AIに対する取組をお話しいただき、後半は滋賀県のホームページへのGoogle Translate 導入事例を中心,にお話しくださいました。

動的に翻訳されるので、オリジナルサイトを更新すれば自動的に翻訳結果が多言語で表示されるというホームページの取組は、容易にホームページの多言語化がされるということで、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語に翻訳されることがわかりました。

地方自治体のホームページは、人手で作っている場合もありますが、機械翻訳を使っている場合に原文の日本語がどうなっているのか、すぐには見ることが出来ない場合もありますが、今回の滋賀県の試みはもとの日本語を参照できるのが良いという意見が出ました。自治体のホームページが使いやすい、みやすい、情報を得やすい形で多言語化されていれば、地方創生にも結びつく有意義な試みです。その場合、動的な翻訳は閲覧する人の側が各自で自分の使いやすい機械翻訳をもちいて翻訳する、ただ、全員が共有すべき生命に関わるような重要な情報は静的な翻訳として人手でわかりやすく正しく表示されるように、作っておくのがよいという意見が出ました。

予定を10分少し超過してメンバーから活発に質問が出てたいへん有意義な勉強会でした。

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