スイッチのカタログ~学習ブログ⑮~

こんばんわ!SEINANです。本日は某メーカーさんのセミナー(アーカイブ)を受講しました。初学者へのスイッチの選定についてです。それをもとにスイッチのカタログを確認したところ、書いてある内容がわからなかったので調べてみました。それについてまとめたいと思います!!

セミナーにて

セミナーの内容を簡単にまとめます。

 普通のスイッチとPoE対応のスイッチに分けます。(何を接続するのか  を確認する)

~普通のスイッチ~
②-1 接続する機器の台数を確認する。その際、ポート数に少し余裕を見る必要があります。一時的に接続する機器も含めてください。(5台なら8ポートのスイッチを選定)

~PoE対応スイッチ
②-2 最大給電可能電力を確認する。その後給電が必要な機器の数を数えます。(1台の場合は普通のスイッチで、インジェクターを使えばいけます)

 通信速度を確認する。PCの通信速度に合わせるといいみたいです!基本的に100Mbpsあると問題ありません。

④-1 ファンの有無。ファンがあればサーバー室向けで、なければオフィス向けです。

④-2 アクセサリーの確認。壁に設置するにはブラケット、デスクサイドならマグネット、サーバー室ならラック用ブラケットが必要です。

④-3 電源タイプを確認する。外部電源(ACアダプター)は2極、内部電源なら3極になります。(〇極は差込口が2本か、3本です)

④-4 ループガードの有無の確認が必要です。

④-5 VLANの設定の確認が必要です。

④-6 SNMP 遠隔操作を行うかどうかです。必要があるなら、インテリジェントスイッチなどの検討が必要です。

この辺を確認しながらスイッチの選定を行ってください。とのことでした!なのでそれをもとに、実際に仕様書をよんでみました。・・・ここからが本番でした。仕様書に書いてあるものが難しかったです。それをまとめます。

スイッチの性能

スイッチング能力
スイッチが1秒間に処理できるフレームの数です。単位はppsで表します。ほかにメーカーによってスループットとも呼ばれます。仕様書やカタログに、最大パケット転送能力とか書いてあったりします。

スイッチング容量
スイッチが1秒間に処理できるフレームの量の事です。単位はbpsで表します。メーカーによって、スイッチファブリックバックプレーン容量 などとも呼ばれます。

それらは、計算ができます。(bit単位)
例 100BASE-T で8ポート となっていた場合

スループット算出
100BASEなので、100Mbpsの速度で通信を行います。
フレームは64byte~1518byteとなっています。1518のフレームが通信を行うより、64byteのフレームを通信する方が数が多くなり処理が大変なのでスイッチなどに負荷がかかります。この負荷がかかる64byteなどを基準にして、スループットを求めていきます。イーサネットフレームには、プリアンブルとSFD、IFGがありますのでそれを考慮して計算します。
プリアンブル・・・ここから次のフレームが始まりますという区切りのようなものです。(7byte)
SFD・・・この後がフレームですというものです。(1byte)
IFG・・・次のフレームまでの間隔です。(12byte)
8byte(プリアンブル+SFD)+64byte+12byte(IFG)=84byte=672bit
100Mbps=100000000bps 100000000bps÷672bit = 約148810pps
よって、1秒間で148810個(1ポートあたり)のフレームを処理できます。
これをポート数で掛けます。148810×8=1190480ppsとなり、
約1.2Mppsがこのスイッチのスループットになります。そしてこの148810個の数(MAXの数)のフレームがケーブルに流れてきた時の状態をワイヤースピードと言います。このワイヤースピードを1秒間に処理できる性能があるスイッチはワイヤースピード対応!とか記載されていたりします。高性能です!

スイッチングファブリック算出
100Mbps×8ポート×2(全二重で送信と受信があるため×2)=1600Mbps=1.6Gbpsとなります。仕様書にスイッチ全体で1.6Gbps以上記載があれば、8ポートをすべて使っても通信が滞りなく行えることになります。滞りなく、またすべてのポートがワイヤースピード対応の状態だった場合を、
ノンブロッキングといいます。

このノンブロッキングのスイッチは優秀ということです!!(笑)

スイッチの機能

この設定が行える、また機能があるかなどカタログに記載があります。

ポートミラーリング(ミラーポート)
あるポートを指定したポートのコピーのようにできる設定。その指定したポートのパケットキャプチャーができますが、キャプチャー専用なので通信は行えなくなります。

フローコントロール
スイッチのバッファがいっぱいになりそうになったら送信側へストップを依頼する機能です。

スパニングツリー
スイッチ同士を複数のケーブルでつなぐと、ループを起こしてしまいます。それを防止する機能です(プロトコル)。

リングアグリゲーション
これを設定すると、スイッチ間の通信の経路を増やせます。2本のケーブルを太い1本のケーブルとして扱い、輻輳を防ぎます。

LACP
リングアグリゲーションのプロトコルです。

まとめ

スイッチの仕様書、カタログを見て機器を選定する際に覚えておきたい用語などまとめました。スループットは1秒間で処理できるフレーム数。スイッチングファブリックはフレームを処理できる量の事です。1ポートに限界までのフレームが流れている状態をワイヤースピードといい、全てのポートでその状態を処理できる、また、〇〇bps×ポート数×2より、スイッチングファブリックの値が大きいものはノンブロッキングスイッチといい、高性能になります。ほかに機能としてキャプチャーように指定したポートをコピーできるミラーリングや、バッファの状態でストップをかけるフローコントロール、ループ防止のスパニングツリー、輻輳をなくすためのリングアグリゲーション機能など、スイッチによって様々です。ほかにもVLANや、機器同士情報交換して規格などをそろえるオートネゴシエーションなどの機能もあります。

感想

他にも不明な用語がありましたが、引き続き勉強したいと思います。とりあえずカタログや仕様書を見て意味を理解できないと選定や提案できないと思ったので、他の機器も勉強していきます!今日はこの辺で勘弁してください。本日もお疲れさまでした。


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