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登録日本語教員ってなに?国家資格?教えるために必須?など"日本語教師が気になる質問"に答えます!【前編】

概要

登録日本語教員になるための令和6年度のスケジュールや「そもそも登録日本語教員って何?」「国家資格なの?」「取得は必須なの?」といった、登録日本語教員に関する疑問にお答えしていきます🦉!

この記事は前編です。後編はこちら👇





はじめに

現役日本語教師の方々、日々の授業準備に授業、授業後の学生の質問対応や個別面談などなど、大変ですよね…!

これから日本語教師を目指す方も、働きながら養成講座に通われている方や、大学で他の授業も取りながら日本語教育課程を専攻したりしている方などさまざまな方がいらっしゃるかと思います。

みなさまいつもいつも本当にお疲れさまです☕

登録日本語教員への道のり


4月から「登録日本語教員」の制度が施行され、日本語教育業界に新しい風が吹き始めたところですが、みなさまそれぞれ怒涛の日々の中、「すべて完璧に理解した!👍」という方は実は多くないのではないでしょうか…?!

直近では、来月の8月1日から日本語教員試験の受験申込が始まりますね。
登録までのスケジュールは以下のような流れです。
(クリックで少し見やすくなります。ぜひ保存してお使いください📁)

文部科学省総合教育政策局 日本語教育課「登録日本語教員の 登録申請の手引き
【令和6年6月公開版】P10 登録までのスケジュール(令和6年) をもとに作成


でも、実はスケジュールより何より、そもそも制度の内容がよくわからない…というような方もいらっしゃいませんか🤔

うーん。登録日本語教員について、調べてみたけどよくわからない…
興味はあるけどどうしよう~!

お困りみたいですね。
登録日本語教員について知りたいことがあったら何でも聞いてください!

本当ですか。
知りたいことがたくさんあるので、ぜひ色々教えてください~!

ひつじさんのように、よくわからないけど、いまさら人に聞けない…
調べても文部科学省の資料はちょっと見にくい……
という現役日本語教師の方、日本語教師を目指す方も大丈夫です!

ひつじさん🐑と一緒に、ふくろうさん🦉から教えてもらいましょう~!

また、これから「登録日本語教員に関する質問に答えます!」の後編や
登録ルートの判定について、それぞれのルートの解説、試験についてなど、いろいろと記事を更新していく予定です。

ぜひぜひスキやフォロー、周りの日本語教師の方などにシェアして
お待ちいただけると嬉しいです💖


「登録日本語教員」関連の疑問にお答え

では、さっそく質問をどうぞ!

 

ありがとうございます。では、そもそもなんですが…

Q1:登録日本語教員とは何ですか。


A1:登録日本語教員とは、認定⽇本語教育機関で 
⽇本語を指導することができる国家資格です。

在留外国⼈が増加する昨今の事情を踏まえ、⽇本語教育に関して、教育の質の確保のための仕組みや専⾨性を有する⽇本語教師の質的・量的確保が不十分という課題を解決するため、2024年4月1日に「日本語教育機関認定法」が施工され、「登録日本語教員」は国家資格となりました。

Q2:国家資格だと今までとどう違うんですか。


A2:個人の能力や知識、技術が国によって認定・保障
されていることになり、社会的信頼性が上がります。


文部科学省の「国家資格の概要について」では以下のように述べられています。

○国家資格とは  国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。法律によって一定の社会的地位が保証されるので、社会からの信頼性は高い。

文部科学省ホームページより

今までは、日本語教師になるためには、主に下記の3つのルートがありましたが、3つとも民間資格としてしか認定されていませんでした。

①大学や大学院の日本語教育専攻を修了する
②公共財団法人日本国際教育支援協会の日本語教育能力検定試験に合格する
③日本語教師養成講座(420時間)を受講する

日本語学校等の求人では、下記の3つのレートのどれかに当てはまっているが条件の場合が多かったですが、実は、制度としては、当てはまっていなくても、誰でも教えることができました。

一方で、登録日本語教員は、⽇本語教員試験(基礎試験と応⽤試験)の合格に加え、実践研修を修了する必要があります。
現役教師の経過措置はあるものの、新しく登録日本語教員になる人は、基本的に試験と研修が必須になります

また、国家資格は、規制の種類により、次のように分類されています。
A) 業務独占資格
B) 名称独占資格
C) 設置義務資格
D) 技能検定

Aの「業務独占資格」は、Aは有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格です。(弁護士、公認会計士、司法書士、医師、教育職員など)

Bの「名称独占資格」は、有資格者以外はその名称を名乗ることを認められていない資格です。登録日本語教員は、Bに分類されています。(栄養士、保育士、美容師などと同じ分類です)
Aの「業務独占資格」ではないため、日本語のレッスンを請け負ったり、ボランティアで日本語を教えることは、資格がなくても可能です。ただし、資格を持っていない場合「登録日本語教員」と名乗ることはできません。

大変かもしれませんが、その分「法律により、能力や知識、技術を認定・保障される」ところや勉強・修了したからといって誰でも「登録日本語教員」と名乗れるわけではないところがこれまでとは異なります。


Q3:日本語を教えるためには登録日本語教員の資格は必須なの?


A3:認定日本語教育機関で日本語を教える場合には必須です。


「認定日本語教育機関」で働く場合は、「登録日本語教員」資格が必須です。
「認定日本語教育機関」とは、旧法務省告示校のように、国(文科省)に認定された日本語教育機関のこと。在留資格「留学」の学生を受け入れるにはこの認定が必要です。

そのため、留学生をターゲットとした日本語学校等に勤務したい場合は、必ず資格を取る必要があります!


まとめると、日本語を教えることはだれでもできますが、登録日本語教員と名乗ったり、認定日本語教育機関で働けるのは、国家資格を持った人だけ!なのです。

なるほど~!少しずつ登録日本語教員についてわかってきました!
でももっと詳しく知りたいこともあります…

それはよかったです。
他の質問は後半で答えますね!

後半はこちらから!👇



さいごに

この記事では、「登録日本語教員」に関する疑問にお答えしましたが、いかがでしたか。
後編も今後更新しますので、ぜひそちらもご覧ください😄

本内容は、文部科学省が発表しているものに基づいていますが、日々更新される情報もありますので、ご自身でも「登録日本語教員の登録等に関すること」などを定期的にご確認ください。


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