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せんべい(にほんごどうぞ!#4)

日本には様々な種類のせんべいがありますが、皆さんはどんなせんべいが好きですか。
アニメやドラマで見る昭和時代の日本の家庭で、お茶の時間に日本茶とおせんべいがセットになっているようなイメージがあるかもしれません。私は大人のための固いせんべいだけではなく、多種多様なせんべいの種類が日本のせんべいの魅力の一つだと感じています。

まず、固いせんべいについてですが、私は東京へ行った時に初めて伝統的な手焼きせんべいの専門店を見て驚きました。それまで大阪ではそのような専門店を見たことがなかったからです。専門の職人さんが丁寧に1枚ずつ焼き上げて、店頭に並べられるせんべいに1枚80円とか100円という値段がついているのを見て、 まるでパン屋でパンを選ぶように好きな味のせんべいを選べるということをとても新鮮に感じました。また、日本語には「せんべい布団」という言葉があり、これは「 外で干すことなく、室内でしきっぱなしの固くなった薄い布団」ということなのですが、薄くて硬いせんべいからこの言葉ができたのでしょう。

次に、軽い食感のせんべいについてですが、これは甘くしょっぱい味のものやカレー風味のもの、チーズをはさんだものなど、お茶に合うだけではなくビールにも合うような味付けのせんべいもあります。ポテトチップスやチョコレートと並んで、現在でも日本のお菓子界で堂々たる位置を占めているように思います。

そして、赤ちゃん用のせんべいですが、これはさらに柔らかく軽く、甘さも控えめで、まだ歯が生えそろっていない赤ちゃんでも食べられるタイプのせんべいです。離乳食を食べ始めるのと共に、赤ちゃん用のクッキーやビスケットと並んで、せんべいも選べる日本の赤ちゃんには乳児から「せんべいファン」になれる土壌が日本にはあるのかもしれません。

たこせんをつくるところ

最後に、大阪人の私のお勧めとして、紹介したいものは「たこせん」です。
たこが入ったせんべいをたこせんと呼ぶこともあるのですが、ここで紹介するのは直径10~15㎝ぐらいの 円形(または楕円形)をしたオレンジ色の海鮮風味の軽いせんべいに、たこ焼きを2ー3個はさんだもの。それが「たこせん」です。たこ焼き屋さんではたいていこの「たこせん」も売られています。 決して食べやすい形とは言えませんが、せんべいのパリパリしたところと、たこ焼きをはさんだしっとりとしたところの食感の違いもまた楽しく、熱いうちに食べるのがお勧めです。大阪に行った際には、ぜひ試してみてください。

たこせん

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