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〇〇人差別、〇〇人崇拝

深センで日本人男児が殺傷されるという事件が起きた。
まだ詳報が出ていないので、動機は不明だが、日本人学校の近くで起こったこともあり、日本人憎悪が根底にあるのではないかという予測が多いようだ。

私たちが誤ってはいけないのは、ここで、「だから中国人は!」「だから中国は!」と思うべきではないということだ。
加害者は中国人男性で間違いないのようだが、14億人もの中国人を一括りにして、「だから中国人は」というのはあまりにも乱暴だ。
しかも、もし動機が日本人憎悪であったとして、「傷つける、殺すのは日本人なら誰でもよかった」という加害者の意識と全く同じことではないだろうか。

仮に反日を主導するような政策を中国が実際に行っているのだとしても、どこまでの人がそれを真に受けているか。
禁酒法時代に、アメリカで誰も酒を飲まなかったか。
ナチ台頭時代に、ドイツ人が全員「あいつはユダヤ人だ」と告げ口をしたのか。
現在の中国でもVPNなどを使って、他国の情報を入手している人たちは少なからずいるだろう。

もちろん痛ましい事件だ。
何一つ罪のない子どもが被害対象になるなんて、あってはならない。
日中ハーフの児童だったらしい。
日本と中国のかけ橋になる存在だったかもしれないのに。
子どもを持つ親として、我がことのように胸が痛む。
当事者の実際の気持ちにこれっぽちも及ばないだろうとしても・・・


無差別テロだという意見を読んだが、これは「無差別」ではなく、日本人への「差別」だろう。
子どもも犠牲になっているイスラエルのポケベル爆弾も、無差別ではないが、結果的に周りの人が巻き込まれ、幼い命も犠牲になったようだ。
どんな結果になるか分かっていて、計画実行したのだから、中国の事件の加害者よりよっぽど性質が悪い。
それで、日本人が犠牲じゃなければ、「イスラエル人は!」という意見は出ないんだろうか。

ドイツでも、もう何年も外国人、移民による殺傷事件が続いている。
だからといって、移民排斥につながるのは、上述の通り安易すぎる考えだ。
全ての移民が悪なのではない。

それでもドイツでは旧東ドイツを中心にAfD(ドイツのための選択肢-党)の躍進が止まらない。
「移民がいるから仕事がない」という不満が中心のようだが、それは移民のせいではない。
雇用の少なさや物価の上昇は移民が原因なのではなく、政府の施策がうまくいっていないからだろう。
もちろん、そういう意味で支持党を変えることは理にかなっているが、極右政党の台頭は、平和への逆行のように思われる。

ドイツだけではない。
フランス、イタリアの各国も、アメリカも。

一方で、アメリカを中心に「アジア人になりたい」人ブームのようだ。
アルファベット4文字くらいで名前があったが、忘れた。
(長女が帰宅したら聞いてみるけど、Transなんとかの略称)

これを食べるとアジア人になれる、KポップやJポップを聞くなど、どうしたらアジアンに近づけるかという活動?ライフスタイル?らしい。
マイケルジャクソンのように整形手術までする人もいるらしい。

実際にはこれも、今の自分に満足していないということの表れだと思う。
国への不満、自分への不満が、極端な差別やまた逆方向で崇拝という、異常な形で表れてしまっている。

先日高校生継承語クラスで「牛角の女性半額キャンペーンは男性差別という意見がある」というニュースを取り上げ、それは差別かどうかというのを小グループで話し合ってもらったのだが、「女性半額」は男性差別ではないという結果になった。
では、差別とは何なのかを定義してもらったところ、各クラスで
「人の性、国籍、人種、障害、外見、宗教、思想で、扱いが不平等であること」
「人種、宗教などが違うことによって、差をつけられ、不当な扱いをすること/されること」
となった。

殺傷事件は、不当も不当!
しかし、日本でも朝鮮人差別を行い、罪のない人を傷つけていたではないか。
不満、ストレスのはけ口に外国人が狙われるのは、いつの世も同じなのかもしれない。

不満のない世の中を、国が作り上げることはまずできないだろう。
でも、自分の不満、ストレスをコントロールできる精神を持てるように教育することはできるはずだ。
また、いたずらに「差別差別」と騒ぐのもよくない。
人に「区別」はある。
男と女は区別があるし、人種だって異なって当然なのだから。

互いに違いを認め合い、尊重しあえるように。
ただ、それだけを望む。


9月24日追記
RCTA Race Change To Asia
「アジア人に人種変更を変える」

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