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【高校生継承語クラス】主人公の心情を知るロールプレイ

数週間前にクラスで考えた、「登場人物の心情の変化を知る」というめあてを達成する方法の図式化とロールプレイ。
昨日がこの単元の最終日だったので、取り組んでみた。

結果としては時間があまり取れなかったので、駆け足になってしまって残念だったから、次回はもっとがっつりできるように、私も準備しようと思った。
方向性は悪くないと思った。

読解のときにすでに教科書にない情報について考察していくのが好きだ。
例えば主人公の文子は何才なのか、何を着ているのか、どんな性格か。
教科書にあることから想像を広げることもあるだろうし、単にイメージという場合もある。

例えば1つのクラスでは、主人公の文子は30才くらい。
明るめの髪色で、後ろで1つに結び、白とかベージュとか水色の「White Deli」の縫い取りのあるエプロンをしている。
(このエプロンは他の従業員も着ている)
その下は白いシャツ、ジーンズより動きやすいパンツという意見が出た。

もう1つのクラスでは、文子は25才くらい。
黒いショートカットで、幼稚園の先生が着ているような明るい色のスモッグを着ているということになった。
(このスモッグは他の従業員は着ていない)

ナチュラルメイクで、きちんとした性格、口が悪い(これは教科書記載事項)というのは共通項だ。

こういうのを登場人物についても行うが、店の様子などの場所についても考えて、具体的にイメージさせていく。
ただ文を読むのではなく、それを映像化するイメージで。

だから、文子や弟の雅夫、アルバイトの米谷くんについてはまあイメージを深められていたと思う。
その結果か、その3人の中でやりたい役を募ったところ、文子役の希望者がいなかった!!
米谷くん希望が二人(男子2名)、雅夫希望が三人(全員女子!)で、挙手しなかった残りの二人(女子)にお願いして、文子をしてもらった。

好きに話してもらうつもりだったが、高校生には負担が大きかったので、メンバーの組み合わせにより、場面設定をした。
・文子1と久しぶりに帰ってきた雅夫1が会話する
・子ども時代の文子2と雅夫2が、両親が留守なので、食事の支度を二人でるす
・米谷くん1が留守番をしているWhite Deliに、帰国した雅夫3が姉を尋ねてくる
など。

会話自体は1分程度で、終了後にどうだったか、何が難しかったかを確認した。
本当はもっと時間があれば、ほかの人の意見も聞いて、どんなところがよかったか、また違うのはないかと思ったか聞きたかった。

というのは、例えば子ども時代の文子2は「あんたも手伝いなさいよ」と言うが、雅夫2は「オレ、ゲームするから」と手伝わないという展開になった。
しかし、私から見ると、文子は文句を言いつつ自分でやってしまうのじゃないかと思っていたので、そこに違和感を持ったからだ。
でも、進行役でいたい私はあまり自分の意見を押し付けたくない。
これが、生徒同士でもっと意見を言い合えていたら、そういう指摘が出ていたかもしれない。

みな別に劇が好き、得意というわけでないから、演じるのは難しいと思う。
それでもそれなりに、登場人物の人となりを考えて役作りをして、即興で会話してみるというのは、いい経験になった。
即興じゃなくて、ペア(グループ)ごとに与えられたテーマで事前にシナリオを書かせた方が深みが出たかもしれない。

ということで、「登場人物の心情」を知るには効果的な方法だったと思えた。
しかし、「心情の変化」とするなら、それを都度やるのか、場面設定のときにもっと細かにやらないといけない!

心情の変化という意味では、単純だけどイラスト(図式)化は効果的だった。
天気の変化と似顔絵は見事にリンクしたからだ。
簡単すぎて、あっけないくらいに。

いずれにしても、めあての達成のための手法を本人たちに考えさせるということ自体が、大変面白かった!

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