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『カメレオン』の制作裏話

 昨夜、第4回みんなの上映会にて新作を上映し、YouTubeにて公開しました。
タイトルは『カメレオン』とシンプルなショートコマ撮りアニメです。

今回は『カメレオン』についての制作裏話をお話しします。

撮影前

  1. カメレオンにした理由
     本作はカメレオンを主人公にしました。
    理由は上映イベントのテーマが『カラフル』であり、カラフルに変化するイメージから思い浮かんだのがカメレオンであったからです。また、私は以前作画王グランプリで『動物の動き』をテーマにした手描きアニメを作りましたが、クリオネと単調的な動作でした。他の参加者が四足歩行のアニメを作っていたので、リベンジとした形でチャレンジしたのもカメレオンを選んだ理由でした。

  2. 下絵
     カメレオンの動作を知るためにYouTubeから関連動画を見つけ、0.25速度で動作を観察して描きました。
    歩行周期で8パターンを観測して描きました。それを元に色画用紙で型取りをしました。

スケッチブックで描いたカメレオンのイラスト
手足の歩行周期をみて描いたカメレオンの下絵

撮影時

  撮影はスマホで行いました。アプリの『 StopMotion Studio 』を利用しました。デジカメより機能が劣りますが、オニオンスキン機能があるアプリで細かな動作が撮影しやすい点からスマホを使いました。
撮影当初は頭、胴体、手足とバラバラの状態で行いました。ところが手足が安定できず、一旦やり直して手足のパーツを胴体に貼り付けて一体化しました。

撮影時に使用した画用紙のパーツ

画用紙は緑色にし、背景は白にして撮影しました。やり直して含め2〜3時間近くかかりました。

編集時

 アプリから制作した動画がmovで10fpsとなるので、PCに読み込んだらmp4、30fpsに動画を変換しました。
変換した動画はAfterEffectsで編集しました。本来、バレ消しやグリーンバックで写りたくない箇所を消す役割がある緑色ですが、本作は逆の発想で型取りをしてカラフルに変化しやすいようにしました。型取りされた背景はAfterEffectsのエフェクト『塗り』で一色にして光沢のムラや別素材の漏れを消す事ができます。
合成っぽさを減らすためにエフェクトで誤魔化し本作が完成しました。メイキング動画を上げています。気になる方は比較して見てください。

その他(小ネタ)

ハエが動くシーン

 ハエは100均などに売っている玩具を利用しました。動作はコマ撮りではなく、AfterEffectsのエクスプレッションで行っています。マスクなどで切り取る際、撮影時は透明の羽根を失わないよう練りゴムで誤魔化しました。

今作に使用した玩具のハエ

色が変化しているレイヤー

 カメレオンの体色が変化しているレイヤーは単純に平面レイヤーを使っていません。今回はイラレ職人のコロさんの『イラレ職人コロが教える飾りのデザインIllustratorのアイデア』の書籍を参考に複雑なポリゴンモザイクを制作しました。配色は白黒のモノクロ系にしてAfterEffectsのエフェクト『色かぶり補正』で色が変化していくようにしました。

タイトルシーン

 ラストのタイトルシーンはPhotoshopで手描きアニメにしました。「カメレオン」の文字を一つ一つに動作を入れ、緩急や予備動作を意識して作りました。

最後に

 以上で『カメレオン』な制作裏話を終えます。最後まで読んで下さりありがとうございました!
今後は作画王グランプリの夏の陣やFRENZ2022に参加する予定です。これからもよろしくお願いします。

私の好きなシーンの一部です。

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