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花火アニメができるまでの過程

今回はAE花火大会2023で出展した花火アニメについて解説したいと思います。


そもそもAE花火大会2023とは何か

それはTwitterで征士さんが主催するAfterEffectsによる花火アニメを作って共有しようというお祭り企画です。

こうような企画に私は面白そうと思い参加を決意しました。

制作にあたって決めたルール

私は制作にあたってルールを決めました。
それは・・・

  1. AfterEffects以外の編集ソフトは使わない!

  2. エフェクトのパーティクルは使わない!

  3. 写真・イラストを使わない(効果音は除きます)!

自分の実力がどれほどなのか確認したいので、余計な事を省きAfterEffectsの標準エフェクトのみでチャレンジしました。
それでもエフェクトのパーティクルは簡単に花火の効果演出が作られるので、パーティクルは除外しました。また、パーティクルを使用した花火アニメが多く存在するので、似たり寄ったりで個性を感じられませんでした。
素材については写真・イラストを切り抜いて合成するコラージュ手法やコマ撮りによる実写がありますが、先程も言ったように自分の実力を知るために効果音以外は写真・イラストを使いませんでした。

以上の3つのルールを基づいて制作しました。

制作過程その①『花火』


花火(エフェクトなしの状態)

花火の下書きとして1080×1080サイズにして作りました。シェイプレイヤーで一本の線を作りました。リピーターで円状にコピーして8方向の線となります。そのシェイプレイヤーを複製してスケールと回転を調節して画像のような状態となります。プリコンポーズでまとめ、新しいコンポジションに移します。


花火(エフェクトあり状態・モノクロ)

サイズは1080×1080で、主にエフェクトを入れる作業となります。今回使用したエフェクトは『グラデーション』『ポスタリゼーション』『CC Ball Action 』です。
グラデーションで放射状に設定し、ポスタリゼーションでベタ塗りのように段階的に分けていきます(配色する際に重要な作業です)。そして、CC Ball Actoin でドット絵っぽい表現にしました。
以上のことから画像の通りの状態となります。

制作過程その②『背景』


背景(エフェクトあり)

背景は平面レイヤー(2種類)、調節レイヤーとなります。
平面レイヤーはグラデーション、ポスタリゼーションまでは同じですが、下地の平面レイヤーはそのままにして、その上の平面レイヤーはCC Ball Actionでドット絵にしていました。しかし、見分けをハッキリさせるため、グラデーションの配色を微調節して、エフェクトの『輝度&コントラスト』、『トーンカープ』でメリハリ感を出せました。
調節レイヤーは打ち上げた際の空が染まっているように見せるため、使用しました。円形にマスクしてエフェクトの『チャンネルミキサー』で花火ととも染まっている配色に調節しました。
背景は画像のようになります。

制作過程その③『煙』


煙(エフェクトあり)

打ち上げる煙について解説します。花火と同様にシェイプレイヤーで一本の線を作りパスアニメーションにします。エフェクトも同じ事を繰り返しますが、煙っぽさが感じられませんでした。そこでエフェクトの『タービュレントディスプレイス』でクネクネを入れました。ストレートよりユラユラの方が面白さがありました。

制作過程その④『合成と微調節』


花火アニメ(完成)

今までの作ったレイヤー、コンポジションを一つにまとめる作業となります。効果音と上手く同期させるため、動きなどのタイミングを微調整しました。花火はエフェクトの『色かぶり補正』で配色し、『グロー』で花火特有の輝きを入れました。
また、動きに余韻感(予備動作)を出させるため、ヌルオブジェクト(ヌルレイヤー)を活用させました。動作した後のじんわり感が伝わってくると思います。
再度、コンポジションでひとまとめにして、3つに複製してエフェクトの『チャンネル設定』で若干の色収差を引き立たせました。
最後に調節レイヤーでエフェクトの『ノイズ』と『ブラー(ガウス)』と入れて完成という流れになります。

最後に宣伝・アドバイス?

以上が制作過程となります。
今回は参加したAE花火大会2023は来月の8月25日までTwitterで開催されています。AfterEffectsオンリーでなくても様々な映像編集ソフトを組み込んでいても問題ないです。映像制作をされている方は参加してみてはどうでしょうか。Twitterのハッシュタグ" #AE花火大会2023 "と検索したら、皆さんの参加作品が視聴できます。共有して楽しみましょう!

初心者向けかどうが分かりませんが、アドバイスとして様々なエフェクトを使ってみて下さい。パーティクル以外のエフェクトでも使い方次第で花火などの演出表現が再現することができます。AfterEffectsのエフェクトは200種類近くあります。全部は無理ですが、「このエフェクトは面白そうだな!何か使ってみよう!」な感じで作ってみると新しい発見になると思います。

また、YouTubeやTwitterでAfterEffectsを得意としているクリエイターの動画が何度も見る事です。昔と違いたくさんのチュートリアル動画があります。
私がオススメする方はヤマダイさんプッティさんです。この二人は図説が初心者でも分かりやすくで視覚的に頭が入りやすいです。Twitterでも分かりやすく解説しているので興味のある方はフォローしてみてはどうでしょうか。

アドバイスはそんなかんじですかね?
まずは楽しく映像制作をしましょう!
最後まで読んで下さりありがとうございます!

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