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神社で古来の日本語に触れる

御祈祷の機会にて古来日本語に触れる

今年はコロナ禍を祓ひ清める御祈祷や大祓や月次祭など、いろいろな神社で神職さんの祝詞を聴きました。

祝詞は紛れもない日本語なのですが、神職の方によっては日本語としては独特とも思える普段は聞きなれない発音で祝詞を奏上しています。
祓詞など基本的な祝詞でも文章の内容を知っているから聞き取れるけれども、御祈祷のような複雑な内容の祝詞は聞き取るのも難しいと感じました。

実はそれは古来の日本語の発音で奏上しているからだそうです。
学んだ環境によるそうです。神道は大学でも学べますが、先祖代々の口伝の方もみえます。
なので、はっきりと聞き取れる祝詞で発声される神職の方もいれば、古来日本語を用いて有難いなと思わせる祝詞を奏上される神職の方もみえます。

古来日本語では母音が8種類あるそうなので言葉を使いこなすのにはかなりの熟練が必要に思えます。(※異説もあります)外国語と同じように耳が音の違いを覚えていないと発音できませんし、用法も知っていなくてなりません。

祝詞の奏上は常に本番です。神前人前で、祈念しつつ、言霊をのせて臨機応変に正しく祝詞を発する必要があります。
祝詞の文章の内容はもちろん、定型文であっても住所や氏名など初めて聞く言葉も唱える必要があります。
実はアナウンサーより禰宜さんの方が難しいのではと、祝詞を奏上する神職さんを見て思いました。

上代特殊仮名遣

神社関係の新聞である神社新報を定期購読していますが、現在仮名遣いの「い」「う」「え」「お」を歴史的仮名遣いとして、「ひ」「ゐ」「ふ」「ゑ」「を」と表記します。

実は現在仮名遣いは戦後になってからです。それまでは母音表記を昔ながらの用法で区別していました。これによって言葉の流れの用法の意味が失われることもあるため、神社関係の文献では歴史的仮名遣ひによる表記を推奨しています。

上代文献での歴史的仮名遣ひでは、区別しない音節(具体的には、コ・ソ・ト・ノ・モ・ロ・ヨ・(ホ)、キ・ヒ・ミ、ケ・ヘ・メおよびその濁音)を示す万葉仮名が二通りにはっきりと書き分けられていることが知られている。(エにも2種類の書き分けが見られるが、こちらはア行とヤ行の区別であり、上代特殊仮名遣には含めないのが一般的になっている。) ※wiki抜粋

古来日本語の8種類の母音体系にはi、e、oの各母音が2種類ずつあったとする「8母音説(『上代音韻攷』)」(/a/ /i/ /ïi/ /u/ /e/ /ə̯e/ /o/ /ö/)があります。

また、ア行のエ(e)とヤ行のエ(ye)に区別があり、古来中国語と同様ワ行のヰ・ヱ・ヲ(wi, we, wo)とア行のイ・エ・オ(i, e ,o)も区別があったそうです。
音節構造は基本的に(C)Vであり、母音は語頭でのみ単独で出現することができた。
漢字音の影響を受けて音便と呼ばれる一連の音韻変化が生じるよりも前の時代であり、撥音(ン)・促音(ッ)は存在せず、拗音(ャ・ュ・ョで表されるような音)や二重母音(ai, au, eu など)も基本的に存在しなかった。
また、借用語を除けば、濁音およびラ行音は語頭には立ち得なかったとされる。※wiki抜粋(上代日本語)


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