ナイトアウルのよなよな図書室🌙

たった「5分」で読める。「10分」で聴ける。短編小説集📖 ◆SF・ミステリー・コメディ…

ナイトアウルのよなよな図書室🌙

たった「5分」で読める。「10分」で聴ける。短編小説集📖 ◆SF・ミステリー・コメディ・恋愛・ホラー様々なジャンルの短編小説を週3〜5日投稿 ◆毎週日曜22時には【小説ラジオ】にて朗読作品を配信 その他に【夜の舞台裏】(インタビュー企画)や【あなたと読書】(作業用LIVE)なども

マガジン

  • 【小説ラジオ】毎週日曜配信

    《毎週日曜 夜10時配信》 「ナイトアウルのよなよな図書室🌙」がお届けする小説ラジオです。 今宵もひとり退屈しているあなたに、そっと心を埋めてくれるちょっぴり面白くて、切ない、そしてドキッとするショートストーリーをお届けしたい😌 そんな願いを込めたこの小説ラジオは、週に5日noteにて投稿される、内藤阿宇琉(ナイトアウル)作の短編小説の中から1編「声」でお届けするものです。

  • 【短編小説】週3日投稿

    SF・ミステリー・コメディ・ホラー・恋愛・ファンタジー様々なジャンルの短編小説を週に3日(火〜木)執筆投稿しています。 全て5分以内で読めるので、気になるものあればご気軽に読んでみてください📖

  • 【あなたと読書】LIVE

    《不定期配信》 執筆を続ける中で読者の皆さんともっと距離を縮めたいなと思い、【あなたと読書】を始めることにしました! 不定期(予告なし)ですが、YouTubeライブにて私アウルの読書の様子をお届けしようと思っています。一人では集中して読書できない方、ただ時間を潰したい方、ぜひ一緒に読書しましょう📖

  • 【夜の舞台裏】インタビュー

    〈再開予定〉 「ナイトアウルのよなよな図書室🌙」にて週5日投稿される短編小説の中から作品を選出し、作中から読み取ける社会性や作家性に焦点を当てたエンタメチックなインタビュー記事を【毎週月曜夜7時】にお届け!代表的な小説や映画、芸術作品を例に交えながらあらゆるテーマで、執筆背景から社会問題、人生について語り合います。

最近の記事

【お休みのお知らせ】 今週の[小説ラジオ]ですが、本日配信が間に合いそうになく来週日曜に延期させていただきます🙇🏻‍♂️ 次回は『彼への花言葉』の朗読を配信予定です!ぜひお楽しみに♪ ▼本編はこちらから https://note.com/nightowl_dreamin/n/n973101b6df28

    • 【お休みのお知らせ】 今週の短編投稿ですが、『僕が入る墓』[遡及編]のストーリー設計をもう少し突き詰めたく、1週間ほどお休みさせていただきます🙇🏻‍♂️ 次回から舞台がガラッと変わります! ぜひお楽しみに♪

      • 【小説ラジオ #031】『読書するぼく』(短編)

        今回、「声」でお届けした短編小説はテキストでもお楽しみいただけます。 ご興味のある方は下のURLから読んでみてくださいね。ご感想お待ちしております♪ https://note.com/nightowl_dreamin/n/n486c8ef1d5ea

        • 【短編】『僕が入る墓』(後終編)

          前編はこちら 僕が入る墓(後終編)  門の前では警察官二人がたわいもない話をしながら呆然と満月を眺めていた。 「なんで俺たちがこんなことしなきゃならねえんだ」 「署長命令だから仕方ないだろ? それに夜勤代が出るんだから我慢しろよな」 「だってよ。俺これで三日も家に帰ってないんだぜ」 「明日は帰れるって」 「だといいけど。そもそも署長は俺たちのことこき使いすぎなんだよ」 「まあ、俺もそれは同感だな。あの署長のせいで何人も辞めちまったし――」  もう片方の男はそ

        【お休みのお知らせ】 今週の[小説ラジオ]ですが、本日配信が間に合いそうになく来週日曜に延期させていただきます🙇🏻‍♂️ 次回は『彼への花言葉』の朗読を配信予定です!ぜひお楽しみに♪ ▼本編はこちらから https://note.com/nightowl_dreamin/n/n973101b6df28

        マガジン

        • 【小説ラジオ】毎週日曜配信
          31本
        • 【短編小説】週3日投稿
          173本
        • 【あなたと読書】LIVE
          11本
        • 【夜の舞台裏】インタビュー
          7本

        記事

          【短編】『僕が入る墓』(中終編)

          僕が入る墓(中終編)  明美の方を見ると、うっすらと目を開けて夢を見ているように僕たちのことを眺めていた。 「明美、ママだよ。わかる?」 「ママ?」  明美は目の前の景色が夢でなかったとわかった途端、閉じかけていた目を大きく開いた。 「明美、パパだよ。どうだ具合は?」 「ちょっと、眩暈がする」 「そうか。少し水を飲みなさい」  僕は義父の言葉を聞いてすぐに自販機へと急いだ。ペットボトルを片手に病室へと戻ると、明美はまだ仰向けの状態で二人と話していた。僕はそっと

          【短編】『僕が入る墓』(中終編)

          【短編】『僕が入る墓』(序終編)

          前編はこちら 僕が入る墓(序終編)  義父が太い縄だけでどうやって奴らを捕まえるのか知る由もなかった。すると、義父がその一つを手に取って僕の足元に大きな輪っかを作った。 「ここに足を入れてみな」  僕は義父の言われた通りに輪っかの中央を踏みつけた。縄は小さな積み木のようなものに空いた二つの穴を通って、その先には大きな杭が付いていた。すると、義父がその杭を手に持って引っ張ると同時に、僕の足にかかった輪っかは徐々に縮んでいき、ついには僕の足を強く締め付けた。僕は意思とは裏

          【短編】『僕が入る墓』(序終編)

          【投稿延期のお知らせ】 次編の『僕が入る墓』(序終編)は大きくストーリーが動くため、現状かなり手間を要しております… なので大変悔しい限りですが、週明けてからの投稿になりそうです🙇🏻‍♂️ お待たせしてしまいすみません💦 ぜひお楽しみに!!

          【投稿延期のお知らせ】 次編の『僕が入る墓』(序終編)は大きくストーリーが動くため、現状かなり手間を要しております… なので大変悔しい限りですが、週明けてからの投稿になりそうです🙇🏻‍♂️ お待たせしてしまいすみません💦 ぜひお楽しみに!!

          【お休みのお知らせ】 今週の小説ラジオも諸事情によりお休みとさせていただきます🤲🏻 『僕が入る墓』(序終編)の投稿は土曜日になりそうです✍️💦

          【お休みのお知らせ】 今週の小説ラジオも諸事情によりお休みとさせていただきます🤲🏻 『僕が入る墓』(序終編)の投稿は土曜日になりそうです✍️💦

          【短編】『僕が入る墓』(後結編)

          前編はこちら 僕が入る墓(後結編)  しかし後ろには誰もいなかった。  再び妻の方に視線を戻すと、真正面から突然打撃を喰らった。身体はまるで中国のアクション映画みたく綺麗に宙を舞って台所横の扉のそばに落下した。敵は大した腕力だった。俺は背中を痛めつつもゆっくりと立ち上がって敵の姿を確認しようと目を擦った。しかし、その素早さから敵はすでに配地を変え、自分の視界から消えていた。あたりを見回すも、真っ暗なせいでどうもその影を捉えることはできなかった。ゆっくりと妻の方へと足を進

          【短編】『僕が入る墓』(後結編)

          【短編】『僕が入る墓』(中結編)

          前編はこちら 僕が入る墓(中結編)  部屋に戻ると、網戸のそばに腰を屈めた義父の姿があった。僕には気づいていないようで、必死にセンサーの機械を壁板のどこかに隠していた。すぐ横に生えた草の陰には一匹の足の折れたカマキリが妙な動きをしていた。僕はカマキリがあまり好きではなかった。よく見ると、バッタを捕らえて食べているようだった。バッタはすでに体の半分を失っており、生々しさが余計に気分を悪くした。  明美のいない部屋はどこか寂しかった。明美の布団はすでに義母が洗濯してしまった

          【短編】『僕が入る墓』(中結編)

          【短編】『僕が入る墓』(序結編)

          前編はこちら 僕が入る墓(序結編)  救急車に乗り込む頃には、貧血で明美はすでに意識を失っていた。僕は明美の名前を何度も呼んだ。義父も義母も僕の後から娘の名前を叫んだ。すでに止血は済んでいたためこれ以上血が流れることはなかったが、血管が破損していたため緊急手術が必要になった。救急車は夜中の田んぼ道を全速力で走行した。  義父と義母は手術室の外のベンチに座りながら、膝に腕を乗せで必死に祈っていた。親の子供に対する愛情には程遠いかもしれないが、僕は妻の夫として祈り続けた。し

          【短編】『僕が入る墓』(序結編)

          【投稿の延期のお知らせ】 本日投稿予定だった『僕が入る墓』(序結編)の執筆が間に合いそうになく、明日中には投稿しようと思います! また、今週末の【小説ラジオ #31】の配信は諸事情によりお休みとさせていただきます🙇🏻‍♂️

          【投稿の延期のお知らせ】 本日投稿予定だった『僕が入る墓』(序結編)の執筆が間に合いそうになく、明日中には投稿しようと思います! また、今週末の【小説ラジオ #31】の配信は諸事情によりお休みとさせていただきます🙇🏻‍♂️

          【短編】『僕が入る墓』(後後編)

          前編はこちら 僕が入る墓(後後編)  屋敷に戻ると、義母が冷たいお茶を四人分机に出してくれた。今までより一つ少ないのがもの寂しかった。僕と明美が屋敷に来てからずっと義父と義母は忙しなくしており、お祖父様が亡くなったことを悲しんでいる暇もないといった様子だった。僕たちが駅に着いた時に義父が車の中で寝ていたのも自ずと理解できた。ようやくお祖父様の葬式と火葬を終えて緊張が解けたようで、二人は気を楽にした。  明美はまだお祖父様が亡くなった現実を受け入れられないようで、ずっと黙

          【短編】『僕が入る墓』(後後編)

          【短編】『僕が入る墓』(中後編)

          前編はこちら 僕が入る墓(中後編)  山陽新幹線に乗るのは今月で二回目だった。明美の横を過ぎ去る景色は、ついこの間乗った時よりもどこか色味のなさを感じた。それは日が沈みかけているからなのか、明美に対する同情からなのかわからなかった。 「そういえば、葬式休暇をもらおうとしたらさ、数日なら連続で有給取ってもいいって言うから三日間くらい休みとっちゃった」 明美は外の景色を眺めていた。すると僕の方に向き直って答えた。 「ごめん。聞いてなかった」 「休み三日もらったんだ」

          【短編】『僕が入る墓』(中後編)

          【小説ラジオ #030】『夢うつつ』(短編)

          今回、「声」でお届けした短編小説はテキストでもお楽しみいただけます。 ご興味のある方は下のURLから読んでみてくださいね。ご感想お待ちしております♪ https://note.com/nightowl_dreamin/n/nde8a46f8cc9c

          【小説ラジオ #030】『夢うつつ』(短編)

          【小説ラジオ #030】『夢うつつ』(短編)

          【短編】『僕が入る墓』(序後編)

          前編はこちら 僕が入る墓(序後編) 一同は、目の前に映る異常な光景に言葉を失っていた。義母はその場でしゃがみ込んで何かを叫び続けていた。義父はお祖父様が尻餅をついて必死に起きあがろうとしているのを手伝った。僕は先ほどバケツに水を汲んだことを思い出し、あたりを探した。バケツは炎の届かぬ場所にそっと置かれていた。僕はすぐに両手でバケツを抱えて墓に向かって水を大きく振りまいた。一瞬、火柱がなくなったように見えたが、すぐさま地面の残火から墓石へと火が燃え移った。僕は、炎を眺める明

          【短編】『僕が入る墓』(序後編)