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21年8月に読んだ本の一言感想メモ

◆21年7月はコチラ

・『神武天皇vs.卑弥呼』関裕二★★★★☆

「神功皇后=卑弥呼」というかなり大胆な推論を展開。時代がかみ合わないから学会には相手にされないだろうけど正史書の年代記述もたいがい不整合なのでそれくらい発想の飛躍が必要かもしれぬ。九州北部の阿曇氏や奴国に多くのページが割かれていたのは個人的に嬉しかった。

・『京大 おどろきのウイルス学講義』宮沢孝幸★★★★☆

第一線のウイルス学者がコロナをわかりやすく解説。一般的にヒトが罹らないウイルスには研究費がほとんど割り当てられないが、コウモリなどの媒介動物を先んじて調べる「予防ウイルス学」の重要性を説いている。

・『類』朝井まかて★★★☆☆

表題の「ルイ」は森鴎外の三男の名前。とくに秀でた才はなく偉大な父の遺した印税で不自由なく暮らすが、敗戦をきっかけに没落する。著者の筆力で最後まで読めたが、ぶっちゃけ本の題材になる人物ではないよなw

・『野良犬の値段』百田尚樹★★★★☆

百田氏が初の推理小説に挑戦。身代金事件といえば家族や社員など大事な人質を取るのがふつうだが誘拐されたのは誰からも必要とされない「ホームレス」だった…。同氏の過去5年間の作品の中で一番面白かったです。

・『日本人とインド人』グルチャラン・ダス★★★☆☆

大きな潜在力を秘めつつも低空飛行を続け「眠れる巨象」と揶揄されたインドだが、1991年の経済改革以降は日本の明治維新ばりの成長を遂げている。なお著者は「インドの福沢諭吉」と形容される偉人らしい。

・『GACKTの勝ち方』★★★☆☆

読者を「オマエ」呼ばわりしたり尊大な口調が目立つが、内容は意外にきちんとしたビジネス書でGACKTを全然知らない僕でも興味深く読めました。魂の熱量に合わせて文字サイズを変えてるのもロックで面白い。

《今月の私的TOP3》



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