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将棋・マル秘研究ノート

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私が10数年間書きためた将棋研究ノートの中からとっておきのマル秘作戦を公開します。
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2020年4月の記事一覧

石田流vs8五歩型のとっておきの変化

▲7六歩△3四歩▲7五歩△8四歩▲7八飛△8五歩▲7四歩△同歩▲同飛△8八角成▲同銀△6五角(図)

「図で▲5六角の合わせなら鈴木新手になるけれど▲7八飛とあっさり引く手も面白いよ」

――と、自著『振り飛車2.0』(p.33)でさらっと述べましたが、今回の記事ではその先の展開をもっと深堀りしてみようと思います。

※本を購入くださった方は巻末掲載の「特設サイト」から無料で読めます。

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角換わり▲早繰り銀VS△腰掛け銀 一7八金・6八玉型の攻防



上図から△4四歩▲3五歩△4五歩▲3四歩△4六歩▲3三歩成△4七歩成▲3二と△4六角▲3七歩△5七角成▲6九玉△4八歩(図)と一直線に斬り合うのが今回のテーマです。

図は△5八銀以下の詰めろなので、これを防ぐ必要があります。具体的には①▲6八(5八)銀打と②▲6八銀引が有力。順番に見ていきましょう。

1.▲6八(5八)銀打

▲6八(5八)銀打はがっちり手堅い受けで、以下△4九歩成▲5七銀

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【矢倉・脇システムの攻防②】~9筋突き合い型(▲9六歩△9四歩)



上図から△4六角▲同銀△8四銀(図)で9筋の端攻めを狙う手が成立するかどうかが、本記事のテーマとなります。

図から▲4一角△9五歩▲同歩△同香までは「①1筋突き合い型」と同じ進行をなぞりますが、ここで▲9七歩が成立します(図)。

以下△4五歩▲同銀△4四歩で銀を詰まされますが、そこで▲5四銀!△同金▲6三角成(図)と暴れて、

上図では△4三銀打が金取りを防ぐ最も自然な手ですが、以下▲9六

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【矢倉・脇システムの攻防①】~1筋突き合い型(▲1六歩△1四歩)



図では1筋の争点に着目して、▲6四角△同銀▲2六銀と棒銀にするのが有力とされています。

なお6四角を取らず単に▲2六銀と出るのは△4六角▲同歩△4七角(A図)と空いたスペースに打ち込まれるのが気がかりです。

A図以下①▲1五歩や②▲3五歩の攻め合いは将来△3六角成~△4六馬が飛車取りになって幸便、③▲3七銀△6九角成▲6八金引△5九馬▲6七角と馬の捕獲を狙うのも△8四銀▲4八銀△6八馬▲同

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