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遅刻ギリギリの学生たちが救われた瞬間。

だいぶと前にあった話です。

いつも通りギリギリの時間に家を出て焦ってました。

他の生徒たちも踏切が閉まる時間を目指して走るんですよ。

でもその日は、踏切のまえに人だかりができてて、そこにいたクラスメイトに聞いたら、
「8時10分くらいからずっと踏切閉まってんねん。」
どうやら、ずっと開くのを待っているらしい。

現在時刻は8時15分。

まぁ、開くやろ。

8時21分。本鈴まで後4分。

開かない。

遅刻確定。

でも今日ばっかりは許されるのでは?

そんな空気が感じられた。

本気で走ったら間に合う時間だったかもしれない。
もし仮に1人でも間に合ってしまったら
「間に合ってる人もいるんやけど。」
って言われてしまう可能性があった。

互いにもう走るなよみたいな空気醸し出されていて何とも面白かった。

8時20分に焦りもせず走らずの非日常の興奮感に包まれながら、ゆっくり歩いた。

あんなゆっくりな登校は、来ないだろうな。

絶対遅刻するはずの時間に踏切に着いたひとは踏切でずっと待っていた人と同じ扱いになるからって浮かれてました。

結果その日の遅刻は無しになった。

そういえば踏切を通らずに登校してくるはずの人が
「僕も踏切なんです。遅刻じゃないっす。」
なんて言ってたな…
バレバレやのに。

遅刻なしは良かったものの1時間目からテストで朝の時間に詰め込めず、変に冷や汗をかいたのは秘密である。


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