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基本的な構えとステップについて

構え方やステップの方法はその人の体格やファイトスタイルによっても大きく変わってきます。
そして常に良いバランスを保つことで、素早くパンチやキックを打つこともできますし、相手の攻撃も防ぐことができます。
そのために自分に合ったバランスの良い構えとステップを覚えることが大切です。

【基本的な構え方】


1.   足の幅は肩幅にする
2.   利き足を足一つ分下げる
3.   前足は正面、後足は斜め45度に向ける
4.   両手の拳を頬骨のあたりまで上げる
5.   両手の拳は小指側を正面に向ける
6.   利き手は顔の近く、逆の手は少し前に出す
7.   拳はやや内側に入れる
8.   脇を締め肘が外に開かないようにする
9.   顎を引く
10. 脱力し、体重は前後の足に五分五分にかける
 
基本的には前、後、前、後と股関節に交互に体重移動しながらリズムを取り構えます。
パンチが得意な人とキックが得意な人でも構え方は違ってきますが、初級者のうちはバランスよく構えるようにしましょう。

【やってはいけない構え方】


1.   両手の拳の高さが違う
2.   前足に体重をかけ過ぎる
3.   後ろ足を下げ過ぎる
4.   体が傾いている
5.   力んで肩が上ってる
6.   お腹、胸、肩を開いている
7.   拳が外側に傾いている
8.   肘が外に開いている
 
構えというのは攻撃やディフェンスをするための準備段階になります。
準備ができていないと良い攻撃やディフェンスはできません。
上級者になると、あえて前手を下げて構えたりする人がいますが、初級者はまず基本的な構えについてしっかり意識しましょう!

【ステップについて】


ステップもボクシングとムエタイでは大きく変わります。
ボクシングでは前に進む時は後ろ足で地面を蹴って足幅を変えずに前進します。
ムエタイでは前足を前に踏み込み、後ろ足を引き寄せるように前進します。
キックボクシングでは軽量級の選手は素早く動けるようにボクシングの選手のようなステップ、重量級の選手は力強く動けるようにムエタイの選手のようなステップをする人が多いです。
今回はムエタイ選手のようなステップを紹介します。
 
前に進む場合のステップ
 1.前足を前方に踏み込み、少し前足に体重を乗せる
 2.踏み込みで沈んだ骨盤を元の位置に戻し、後足が自然に元の位置に戻るようにする
 
後ろに下がる場合のステップ
 1.後足を後方に踏み込み、少し後足に体重を乗せる
 2.踏み込みで沈んだ骨盤を元の位置に戻し、前足が自然に元の位置に戻るようにする
 
右に移動する場合のステップ
 1.右足を右側に開き、少し右足に体重を乗せる
 2. 踏み込みで沈んだ骨盤を元の位置に戻し、左足が自然に元の位置に戻るようにする
 
左に移動する場合のステップ
 1.左足を左側に開き、少し左足に体重を乗せる
 2. 踏み込みで沈んだ骨盤を元の位置に戻し、右足が自然に元の位置に戻るようにする
 
踏み込んだ後に逆の足を無理に元の位置に戻すのではなく、骨盤を元の位置に戻すことがポイントです。
無理に逆足を戻すと戻りすぎたりして足幅の定位置をキープできなくなります。
そこで骨盤位置をしっかり元の位置に戻すことで、足幅の定位置を安定させることができます。
ステップした後にどちらかの足に体重が乗りっぱなしになってバランスを崩してしまわないように、骨盤のポジションに意識しましょう。
最初は一人でステップをすると、ぎこちなくなってしまいます。
そこで2人1組でお互いが向かい合って練習するとわかりやすく練習ができます。
相手が前足を出したら、自分は後ろ足を引き、相手が右足を自分に向かって左に出したら、自分も左足を左に出し、常に間合いを保つようにします。
この練習をすると初級者の人でも上手に動くことができます。

以上、今回は基本の構えとステップを紹介しましたが、構えもステップも正解は一つではありません。
今後もパンチに特化した構えや、キックに特化した構え、素早い攻撃をするためのステップなどいろいろと紹介していければと思っています。
強い人は構えた段階で隙が無く、ステップワークで相手を翻弄します。
そして隙の無い構えの人と向かいあうと精神的にも肉体的にも疲労してしまい、スタミナ面でのダメージを受けます。
実際に攻撃をしなくても隙が無い構えをするだけで、相手のスタミナを奪うことができるため、正しく構えることは手を触れずに攻撃をしているのと同じことなのです。

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