【高校生物】新生代の生物
前回の記事では、中生代の生物について学びました。
中生代では、爬虫類と裸子植物が繁栄しました。
巨大隕石の衝突により、多くの生物が絶滅し、新生代が始まりました。
私たちが生きる今も新生代です。
巨大隕石の衝突から人類が繁栄するまでを見ていきましょう。
今回の記事で新生代の生物の進化について解説していきます。
この記事を読むことで、新生代の生物の進化を説明することができるようになります。
生物の歴史の時代区分
・先カンブリア時代 5.4億年前以降
・古生代 2.5億~5.4億年前
・中生代 6600万~2.5億年前
・新生代 現在~6600万年前
新生代は6600万年前から現在までの期間のことです。新生代にはさらに3つの細かい区分があります。古い順から次のようになっています。
・古第三紀 2300万年~6600万年前
・新第三紀 260万年~2300万年前
・第四紀 現在~260万年前
新生代には古生代の三葉虫、中生代のアンモナイトのような代表的な動物はないのですが、強いて言うならヒトのような大型哺乳類です。
中生代の終わり、巨大隕石が衝突しました。
その影響で地上を支配していた恐竜は絶滅しました。
その代わりに急速に広がり始めたのが哺乳類でした。
哺乳類自体は中生代で生まれていましたが、繁栄を極めるのはこの時代からでした。大型哺乳類の出現が登場しました。
哺乳類には大きく3つの区分があります。
カンガルーなどの子どもを育てる袋をもつ有袋類、糞・尿・生殖が1つの穴(孔)で行う単孔類、胎盤を持つ有胎盤類です。
植物では中生代に現れた被子植物が大きく繁栄しました。
有胎盤類から原始食虫類が生まれ、さらに霊長類となりました。
霊長類とは私たちヒトやサル、チンパンジーなどを含めた分類です。
最初に進化したのはサルでした。サルから類人猿が現れました。類人猿にはテナガザル、オランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボがいます。
このうち、チンパンジーから進化したのが、猿人でした。
猿人からヒト属のホモ・エレクトスが生まれ、ネアンデルタール人(絶滅)やホモ・サピエンス(現行人類)が誕生していきました。
ネアンデルタール人は、私たちホモ・サピエンスとは異なる進化を遂げたもう一つの人類です。彼らは体が大きく、石器を使ったり、死者を埋葬する文化を持っていたと考えられています。しかし、ネアンデルタール人は絶滅し、現代に至るまで繁栄したのはホモ・サピエンスでした。
ネアンデルタール人が絶滅した理由についてはさまざまな説がありますが、以前NHKの番組で次のような説が紹介されていました。ネアンデルタール人は、数人から数十人の血縁関係を基にした小さな集団で生活していました。一方、ホモ・サピエンスは100人単位の大規模な集団を形成していました。寒冷化が進む時代、ホモ・サピエンスは助け合い、知恵を結集することで生き残り、ネアンデルタール人は助け合いができずに滅亡したのではないか、という説です。私たちが助け合う性質を持つのは、このような背景があるのかもしれません。
また、同じ番組で紹介されていたことですが、イベリア半島の端にあるイギリス領ジブラルタルに「ゴーハムの洞窟」と呼ばれる場所があります。ここは、最後のネアンデルタール人が存在した可能性がある場所とされています。その美しい景色を最後に見たネアンデルタール人は、何を思ったのでしょうか。
こうして私たち人類は生まれました。
自然には多くの可能性を示し続けました。その中で、生物は選び続け、今日まで生命をつなぎました。
これを読んでいるあなたの生命もさかのぼれば、40億年前の歴史を持っているのです。非常にエモい(感傷的)ですね~。これもまた生物の面白いところだと思います。
次回からは単元が変わり、遺伝子の変化について考えていきます。
今回の記事で学んだことを活かして最初の問いについて考えて見ましょう。
「新生代の生物の進化はどのようなものであったか」
巨大隕石によって恐竜が滅び、哺乳類が大きく繁栄しました。植物では被子植物が繁栄しました。
哺乳類の中でも有胎盤類から原始食虫類が生まれ、さらにその中から霊長類が現れました。最初の霊長類はサルで、順に類人猿、猿人、ホモ・エレクトス、ホモ・サピエンスと進化していきました。
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