【トレンド】小売業もブランドがものをいう超競争時代ブランドリフトに必要なのは?
すこし前になりますが、ニールセンはダイヤモンドチェーンストア誌とタイアップで「小売ブランドパワーランキング」という記事を掲載いたしました。それを計測しているのが弊社で実施している「ショッパートレンド調査」です。
この調査で裏付けされたのが、
1)日本では地域小売りが大変強い
2)GMS/スーパーでは必ずイオンが対峙する形になっている
3)ドラッグがスーパーのショッパーを奪っているといわれているが、チャネルごとに期待値が違う
ということでした。
記事では触れることができませんでしたが、アークス、ヨークベニマル、原信、マルキュウ、サンエーなどの顧客定着率はイオンよりも高く、これらのチェーンは圧倒的なお財布シェア*をもっています。
* ここではマクロミル社の消費者購買履歴データQPRでの、当該スーパー利用者当たりの購入額シェア
さらに、ダイヤモンドチェーンストア誌のインタビューからは、地域小売り強さは経営者の一貫した具体的な方針とそれを徹底することによって強化されることもよく分かりました(オーケー代表取締役 二宮社長のインタビュー)。
ブランドと一言でいうのは簡単で、多くのマーケティング学者やマーケティングの大家たちが定義しているのでここで議論はしませんが、ニールセンがブランドをとらえるときには
1)そのブランドが好き・知り合いに推薦する
2)多少高くても買いに行く
3)多少遠くても買いに行く
という行動に基づいて計測します。 実は、「好きだといっても遠くて、高くても買いますか?」ときいたら「いや、そうでも」という回答者が結構いるものなので、この3つを満たさないと強いブランドとは言えません。
なら、それをどうやって作るかというのが次の話ですが、当然
1)認知
2)来店の検討になること
3)その店のイメージ
が重要です。 特にイメージで明確なものを打出さなければ、実は認知にも来店の検討にも至らないのが現実です。
スーパーでよく聞くのは「生鮮・総菜強化、接客強化」ということですが、実はこれでは明確なイメージづくりや他社と違った便益を提供していても伝わりません。 そういう意味で、ブランドを強化するためには上述した通り
1)対峙する店舗との差別化
2)チャネルごとの期待値を把握
3)経営者の一貫した具体的な方針
が必要で、それがないと競争に勝っていけるブランドは作れないと考えられます。
ニールセン・カンパニー合同会社では、消費者調査、ショッパー調査、販売予測、マーケティングROI分析、コンシューマーニューロサイエンス分析、海外市場情報提供などを行っております。ニールセンショッパートレンド調査にご興味のある方は、JPNwebmaster@nielsen.comまで、是非お気軽に問い合わせて下さい。
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