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生活能力がない。



なんてったって、生活能力がない。



大学生になったとき、初めて一人暮らしを経験した。
けれども、朝は起きれないし、夜更かしはしてしまうし、部屋の掃除や片付けには手が回らず、料理はろくなものが作れなかった。

朝起きれなくて、授業に間に合わず、単位を取れなかったので留年した。
掃除と片付けができない部屋は汚れて荒れて、虫が湧いたりした。
お風呂に数日入らないということもしばしばあり、セルフネグレクトではなかったけれど、振り返ってみると今よりもずっと自己肯定感が低くて、自分のこと大事にしてなかったな、と思う。


今でもそうだけれど、生活の仕方がよく分からない。

分からないので、大学生の時もこれでは駄目だと思いながら、どうしたら良いか分からなかった。
みんなが朝起きてから、どういう順番で何をして、それには何分かかってどういう感じで家を出るのか。帰宅してから寝るまでに何にどれだけ時間を割いているのか。ご飯にかかる時間、お風呂に入る時間、勉強や趣味の時間はどうやってどれくらいとっているのか。休日の過ごし方は?家事のタイミングは?掃除や洗濯はどれくらいの頻度でしている?
全部、人それぞれのやり方があるので、正解なんてないのに、どうしたら良いか分からないし行動もできなかった。


分からない、というより、決められないの方が正しいかも知れない。
私は決められない。自分の行動を、何にどれだけ時間を使うかを。


あれから10年以上経つけれど、今でも「誰かと暮らすことはできないな」と思う。
私が一人で失敗したり、ぐずぐずな生活をするのはまだしも、そこに他の人を付き合わせたり、迷惑をかけてはいけないとも思うし、そもそもこんな人間と一緒に暮らしてもらえるとは思えない。


そういう訳なので、結婚というものが自分にとっては現実味が無い。

誰かと協力し合って生活し、生きていくということが、自分にできるとは到底思えない。
(他人と暮らせないと思うのは、直情的だったりとか他にも理由はあるのだけれど。)


また、一人暮らしをする、ということについては自信がない。
きっとまた駄目なんだろうな、という、自分に対する諦めがある。


最近になってようやく、部屋が少しきれいになって、たまに掃除機をかけるとか、シーツやタオルを洗うということができるようになった。
なので、もしかしたら10年後はもう少しマシになっているかも思いつつ、今日もみんな凄いなと思いながら生きている。




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