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まちづくり自主学校(第二期)第3回立案WS「提案書を作る」

12月20日(火)、第3回立案ワークショップ「提案書を作る」(@市役所2F)を開催しました。
 
まずはもえさんから、これまでの復習として、前回までのWSでやってきたことについて、「学校の内科検診で同性の医師に診てもらいたいな」というサンプル例をもとに、具体的かつ俯瞰的に解説いただきました。

1回目のWS「課題を見つける」では、図Aの部分にあたる自分にとっての困り事を、自分に蓋をしないで言語化することを行いました。
2回目のWS「情報を集める」では、図BCDの部分にあたる、自分事を社会事として共感してもらうためにはどんな方法やアイディアがあるかを考えてみました。そして、複数あるアイディアのうち、自分の獲得したい選択肢はどれなのか、課題をさらに分解して考えてみて、それに対して行政ではどんなアプローチがされているかを調べにいきました。
今日の3回目のWS「提案書を作る」では、情報を集め、現状を知ったことでさらに見えてきた課題のネックとその解決策をもとに、こんな提案ができるんじゃないかというところまで考えます。

 その前に、前回の「情報を集める」で関係課を回ってみてどうだったかを各参加者に聞いてみたところ、こんな感想が挙がってきました。

・役所の方は親切に答えてくれたが、もらった答えが自分が欲しいものと一致しなかった。なぜかを考えると自分の状況を整理しきれてなかったので、自分が欲しい情報はこれだとはっきりと伝えることができなかったからだと思う。

・もらった情報は自分でもすでに知っているものだった。自分が何を知りたいか事前にもっと下調べをしてからヒアリングにのぞめばよかった。

・市役所の方も問題を理解している部分があるということが発見だった。

・複数の課をまたぐ横断的な内容だと一つの課で話を進めることが難しい。

自分が必要だと思う情報をきちんと聞きだすことの難しさを実感された方が多いようです。
それに対し、もえさんからはこんなアドバイスがありました。

・仕事や日常だと段取りしてのぞむことが普通だけど、「市民」になると段取りするのに慣れていない。市役所となった途端に段取りを忘れて感情だけを持って行きがちになるけど、段取りをしてきちんと話しに行くのがとても大事。そのための段取りがこれまでに作ってきた課題シートの役割だった。

・相手の時間を大切にしたいという気持ちと、自分ができることをやりつくしてから行こうという心構えがすごい。でも、そんなに気構えすぎずに聞きにいっても大丈夫。

・聞きたいことの目的がはっきりしていると、そのためにどうすればいいかの情報の集め方が絞りやすい。目的がはっきりせず、どういう質問をすればよいかわからないときは、解決策があるわけではないけど困っているということをまずは伝えるところからはじめればいい。

・一回で情報を取り切らなくても、複数回聞きに行っていい。仕組みを変えようとか作ろうとするときは、設計図を書く必要があるから一回では難しい。問題があるということをまずは知ってもらい、新しい仕組みを作る必要があると思ってもらうことも大事。

・どこが最適な相談場所かわからない場合も、まずは見当をつけた場所からおそれずキャッチボールをはじめていい。

・議員さんに相談するのも一つのルート。でも、その議員さんにも理解し、共感してもらうことが必要で、動いてくれるのは結局市役所だったりもする。

そしてこんな本音も出てきます。

”人に任せてられなくなるから自分で議員になろうと思う。きちんと考えていくと、こうしたら解決するという筋道が自分では見えているのに、なかなか前に進まないから自分で出馬する選択肢がでてくる。”

これに対して、はじめて議員になるという選択肢が自分事と感じられるようになったという感想も漏れてきました。
私事は社会事。「わたしの問題」が「まち課題」として見えてくればくるだけ、まちづくりに関わる仕事も身近に感じられるようになってきます。

そうした心構えや感想をシェアしてから、それぞれに課題分解シートと提案書を作成してもらいまいます。どんな提案の形に落とし込めばよいか、それぞれに頭をひねっているうちに、あっという間に時間が経っておりました。

さあ、ワークショップも残すところあと1回です。
最終回は、自分の課題を、どういう立場の、誰に伝えたいかという場を想定し、提案書をもとに紙芝居形式のカード(8枚)を作り、みんなの前で発表します。

それぞれの参加者が、自分だからこそ見つけられたテーマ(問題)に対して、最終的にどんな提案を、人の心を動かすような形で語ることができるでしょうか。
みなさんからどんな提案が聞けるのか、とても楽しみにしています。
あともうひと踏ん張り。頑張りましょう!

(みんなの社会部コーディネーター ミナタニ アキ)


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