世界は嘘で溢れてる
昔、2チャンネル創始者の西村博之さんが残した
「うそはうそであると見抜ける人でないと難しい」
という有名な台詞がありまが、これは情報が溢れている現代では、本当に的を得てる言葉だと感じます。
コロナが広まって、驚くようなデマや陰謀説が一般的な人からも聞こえるようになってきました。
その根拠がどこにあるなかなど、全くまともなソースもなしで、他人の健康にも大きな害があるようなことでも率先して広めている人もいて、かなり恐怖を感じました。紹介されているビデオやblogなども、どこの誰が作ったものかもサッパリわからないものなのに、すごい人数で「調べてみたら確かにそうですね」なんてサクラのように賞賛してあったりするのも不思議です。世紀末だなぁ。
科学者からみたら、「当たり前じゃん」ということも、一般的には全くそうでもなかったり、また、通説と真逆な極端なことを言うことで人の注目を集めて信じさせるという手口も目にします。
これって、心理学的に考えられた手法で、オレオレ詐欺も同じ原理が使われています。
人に信じやすくさせるには、ざっくり分けると2つパターンがあって、
1) 99%くらいホントの事をいいつつ、ちょっとだけ嘘を混ぜる
2) 100%くらい嘘にする(驚く事を言う)
です。
1)は殆どがホントだと安心させることによって、致命的であってもちょっとだけ嘘を混ぜることによってホントのように見せかける手法
2)はギョッとさせるのが目的で、人間は驚くと、無意識下への扉がパカッと開いて、その時聞いた情報を鵜呑みにするという傾向があります。
後者がオレオレ詐欺に使われている手法で、
「上司の奥さんを妊娠させて・・・」
「会社の金を横領してしまって・・・」
といった、親としてギョッとするような事を言うと、その電話の相手の声が多少違和感あっても、ギョッとする内容に意識が向き、相手が息子であるかどうかなど疑いもしなくなるわけです。
「安いサプリメントは石油から出来ている」
「マーガリンはプラスチックと同じ」
など、身近なものでそんな驚く事を言われると、「そうなの!?」なんて純粋なおば様達は信じてしまうし、目の前の市販品の10倍もするような実演販売の商品でも、家族や親せきのために買っていったりするわけです。
今までは、3カ月おきに移動する健康食品販売所や、オレオレ詐欺で個々に行われているような詐欺行為も、インターネットを通じて嘘偽りがジャンジャン出回るようになりました。
テント生活を長年していて、外界とかなり遮断されてましたが、総理大臣が何人か変わった後に帰国して、真っ先に度肝を抜かれたのは、「マイナスイオン」でした。
当時はありとあらゆる大手メーカーも含み、これに因んだ製品が出回っていました。
まず思ったのは、そもそもマイナスイオンって何?
イオンと言われるとあたかも陰イオンのようにすり替えられていますが、英語では「ネガティブイオン」です。
また、陰イオンであれば活性成分となるので人体に良いはずがありません。
マイナスイオンについて調べていくと、段々と大手はその表記をしなくなってきたり、メーカーの人に話を振ると、「でたらめなのは友人の化学者に説明してもらってわかっているけど、これを表記しないと売れないのが現状」と正直に話してくれる人もいました。「マイナスイオン」という物質は、現代化学では解明されたことのない謎物質です。
今でも当時の無料でいただいたマイナスイオンを発生させるというプラズマクラスター付きのドライヤーを使っていますが、針のようなところに電圧をかけて、実際にプラズマを焚いています。そのエネルギーが空気を分解して、オゾン臭が発生しています。オゾンと言えば、オゾン層でいいイメージがあるかもしれませんが、オゾン自体は超有害物質です。とはいえ出てるのは少量だし、無料だったし、使える家電を捨てるのが忍びない上に、Panasoni〇さんの作りはしっかりしているので壊れないまま10年以上使ってますが、使うたびに「(超酸化剤なので)お肌に悪いなぁ」なんて思ってます笑
コロナでいうと、ワクチン開発。
まず、インフルエンザなどの風邪を予防出来るワクチンはかつて作られたことがありません。
感染した後の阻害薬(それ以上のウイルスが体内で増殖しないようにする薬)は現実的ですが、もしコロナを予防するワクチンが出来るのなら、同じ原理でエイズを予防する薬を作るくらいの偉業です。
様々なウイルスにより、風邪の症状が引き起こされますが、ウイルスというのはホストに寄生して増殖コピーを作っていく生き物(?)です。
コピーをガンガン作る過程で変化していくので、世界には何万種という新しく変異したウイルスが出回るため、製造に数年かかるワクチンが数か月で出来上がってきても、全く別物の抗体が必要になります。だからインフルエンザの”予防接種”と呼ばれるものを注射しても、インフルエンザにかかる人がいるわけです。新型コロナウイルスは、ゲノム解析が進んだ現在、初めて世界中の遺伝子情報を素早くとれるようになったため、オンタイムで変異や何処からのウイルスなのかがわかるようになりました(すごい!)。計算すると、約2週間に一度変異するウイルスだと確認とれています。(nextstrainプロジェクトhttps://nextstrain.org/)
2週間以内にワクチン開発が出来るなら、予防薬は現実のものになるかと思います。
政府は専門家からアドバイスをもらっているはずなので、新規ワクチン開発には数年かかることや、感染を防止するものではないことは提言されているはずなので、早期のワクチン開発と承認は経済活動開始のためのカモフラージュに使っているのかな、と勘繰っています。もちろん「専門家」がビジネスマンだったり、知識が40年以上前から止まっていてそんな事態になっている可能性も否定できません。
広まってしまった次亜塩素酸水も、3月の時点で情報通の友人が20だか50ppmだかに薄めてスプレーして使っていて、海外の友達にどうやって手に入れたらいいか教えるにはどうしたらいいか相談されたことがありました。そもそも聞いた時に、ハイター薄めたものかと若干勘違いはしてましたが(ハイター主成分からナトリウム除去したものです)、そもそもその希釈量で効果あるの?という疑問と、それだけ希釈してるならpHも水と変わらないし、ウイルスに効くなら塩素っぽいし、それなら塩水でいいと思うけど、その濃度じゃ効かないと思うんだけどな・・・なんて思いましたが、誰が言い出したのか、検証した人もそうは思っていただろうけど結局その濃度で効果なしとのこと。それより濃くなると人体への影響が心配です。何故かあちこちの自治体で採用されて噴霧までされていたり、ウチの高齢の親せきも高値で仕入れてわざわざ送って下さったけど、どう処理していいかわからず、でも迷惑とも言えず・・・。(更にその人はワクチンを買おうとしてました・・・何の?)
要は、民衆を操るのは割とたやすいんだなぁ、という事。
でも、謎の熱狂的で妄信的な人を除いて、殆どの人は理由をつけて説明すると納得するし、理解します。
まぁ話を合わせただけで後日また嘘の方を信じている人もでてきますが、民衆は騙されてもバカではない。筋の通った話かどうかはわかるはずです(←今の論点がずれて言ってもない事に対して誹謗中傷してる人の多さを見てると甘い考え?国語力のなさが招く悲劇?)
騙されるということは、それだけ素直だという事だし、だます側になるよりは良いなと個人的には思いますが、YESマンを製造する仕組みの学校法人や企業の在り方の弊害はかなり大きいと思います。
戦争で命も含めて全てをかけて従う世代があり、そこから教育された世代が社会のために猛烈に働き、そこから生まれた世代が自由に目を向け惑わされる、でも社会のシステムは自分で考える事を鍛える環境にないままに来てる中で、急に情報が溢れでてるわけです。
そもそも私の世代では、やりたい事を考える時間というものが、家庭にも学校でも殆どありませんでした。学校に行けと言われるけれど、大学は専門性を学ぶところなので、やりたい事がある人が学びに行くところです。でも、周りの大学に行く人の殆どは、「何が得意か」「どこに受かるか」という事で決定していました。18そこらで人生でやりたい事ってなかなか見つけられないとは思いますが、アメリカの大学に入った時に、こんなにもやりたい事を試しに来る人がいっぱいいるんだ!と驚きました。私も映画を専攻していましたが、「あ、これ違うわ」と1週間で化学に先行を変えたくらいです。自由がきいたし、学校で一番仲良かった友達は、42才で違う仕事につきたいと出戻ってきたおじさんでした。
終身雇用も終わりを迎えましたが、なかなか慣習から人の意識が変わらない。
学歴よりも、クリエーティブな人を雇う方が価値が出る社会になってきているのに、未だに学校は個性を潰すし、企業の殆どはYESマンを雇いたがる。(個人的な感想です)
大人になるって、「自分の意見をはっきりいう事が出来る」、という認識が西洋文化では根強いと思いますが、日本での大人は「我慢する」という真逆な定義があると思います。個人の意見よりも調和が大事。それはそれで美徳もありますが、それにより個人の意見など考えなくなり、学校では「正解」を求められ、「社会が認めない(誰が決めてる?)」ことは言えず、ワイドショーのようなテキトーな情報を流すエンタメが増え、バラエティーでは笑うポイントにキャプションや笑い声をつけて、何も考えないように教育しまくられてるなぁと感じます。考える力を奪う日本メディアの在り方の罪は重いと思っています。
インターネットの急速な発達により、便利でありながら、それに対して身を守るすべを学んでこなかった民衆。
世界は嘘で溢れています。
うそはうそであると見抜ける人でないと難しい。
うそを見抜ける人はアドバンテージがあります。
それが悪意ある人の手に落ちず、住みやすい方向に導く世の中になると良いなと切に願います。
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