悲しくてもお腹はすくし、トイレもいくし、眠くなる
大家族の中で育ったので、家族がひとりひとりいなくなる寂しさは知っているつもりだ。祖父・母・祖母を20代で失くし、5年前に父が逝った。
幸運なことに「配偶者、もしくは恋人の死」というものは経験していない。でもやがてそれは訪れるだろう。私が先かもしれないし、夫が先かもしれない。誰にもわからない。
母を亡くしたとき、父は配偶者の死に打ちのめされていた、ということを私たち子どもは量ることはできなかった。あの頃はそれぞれ自分が一番哀しんでいる、と思っていた。それぞれが自分自身が持ち