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何が気候危機を救うのか? COP27 2日目〜3日目①

ということで2日目はずーっと移動だったので割愛し、いよいよ3日目COP27の会場から現地レポスタート。

ちなみにエジプト空港は超厳戒態勢。至る所にポリスメンが目を光らせつつ、ほぼ全員タバコを吸ってる。ちょっとでもキョロついてると、「どうした?」と話かけてくる。最初のうちはぼったくりのタクシーの客引きか、警察官か見分けがつかず誰も信じられない。国内線にも関わらずセキュリティゲートは少なくとも3箇所もあり、入念にボディチェック。これだけ警備が厳重なら普通は安心だけど逆になんか怖え、みたいな混沌。

専用ゲートもあり一応COP27歓迎ムード

本題に戻ってCOP27の会場。

ここではCOP27とは何か?については詳しく触れないので概要を知ってる前提で話を進める。

会場はブルーゾーンとグリーンゾーンに分かれており、前者は各国政府の代表団による交渉やハイレベルイベントの会場、後者は各国、各企業、各団体のブースがあり様々な展示が行われるとのこと。ブルーゾーンには事前にパスが必要で日本にいる間に申請をしておいた。

ブルーゾーン

この日はブルーゾーンでブースの散策と気候変動に積極的に取り組む企業との個別会合などが予定されていた。地図上だとコンパクトに見えるが敷地は非常に広く似たような建物が多く迷いやすい。

日本の国際展示場で開催されるようなビジネスフォーラムを想像し会場に乗り込んだが、実際は全く違った。

状況を一言でいうと「めちゃくちゃ対話」をしてる。というか「対話」以外にコンテンツがほぼない。

個別ブースといっても日本のようにショールームがあってサービスや製品の説明をする場は全くない。ただ対話をするためのいくつかの小さなオープンスペースと大きなパネルディスカッションの会場があるだけである。そしてそのどれもが熱い議論が交わされている。

どこのブースでもパネルディスカッション
受付っぽい場所でも話し込む
あらゆるところでセッションがあって賑やか
アフリカ各国のブースはオープンスペースのみ
日が暮れても会場の外で議論が白熱

展示会慣れしている日本人からしたら困惑するかもしれない。見て学べるものはほとんどなく、ブースにいる誰からも自国の取り組みについて説明を受ける機会はない。もちろんノベルティを配ってるコンパニオンもいない。ブースに飛び込んで自らセッションの一員とならない限り得られる情報はほとんどないのである。

特にアフリカ大陸での開催ということもあり、アフリカ各国の熱気は遠目に見ても感じ取れる。彼らの主張は一貫して支援が欲しいということ。しかしそれはシュプレヒコールのような一方的な主張ではなく対話の場として開かれている。

その前提にあるのは自国民であることと同じぐらい地球市民であるという意識がある。気候危機に国境はないと彼らは口を揃えていう。つまり国同士は敵でも味方でもなく同じ危機を共有する人間であるということを前提に対話の力を殊更に信じ、そこから生まれる何かに期待をしている。今回のCOP27が、初のアフリカ大陸で開催された意義の一つはここにある。但し一方で課題もあった。それは別途取り上げる。

我らがJAPANブースも発見。

この広いパビリオンの中で唯一日本だけはデモ製品を持ち込んでおり、日本の独自性を感じるブース設計となっていた。

しかしここでの主役はやはり対話である。今回訪れたブルーゾーンでは多様な国々とのリアルなコミュニケーションを通じて自分たちの主張を伝え、価値観の異なる人の意見に耳を傾けることに熱心になっていた。

Hi!What do you think about the climate crisis?

この問いから始まる対話が気候危機を救う第一歩なのだ。

おまけ1

アル・ゴアさん普通にいました

おまけ2

UAEのブース。こんなに広いのに何もない…オイルマネー恐るべし

※記事の内容はJCJP視察団として得た情報を元に作成しています。

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