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5月11日オンライン授業スタート



2月27日に安倍首相による突然の 休校 が発表されました。

あまりにも急なので学校では先生も生徒も大混乱。

先生方は日々変わる方針に右往左往、生徒も卒業式のないまま卒業、
入学式のないまま大学生。
新入生は大学生とか、高校生になった実感がわかないのではないでしょうか。


既に親元を離れていた学生は、大学は開校していない、
田舎の実家にも移動自粛の影響で帰れない、
バイトもないといったナイナイだらけの状態に追い込まれています。


そんななか、5月11日から多くの学校でオンライン授業がスタートしました。

オンライン授業の準備に四苦八苦

もちろん先生にとっても、生徒にとっても初めての経験。
お互いが試行錯誤の状態でのスタートです。


学びを促す授業のためのZoom講座

5月の連休中に東京大学の先生が開いた
「学びを促す授業のためのZoom講座」には、
突然の呼びかけにも関わらず1000人を超える応募者が。
Zoomのアクセス人数を超えるので、
ユーチューブでも同時配信を行うほどの盛況ぶり。
ZoomとSlidoを使っての講義で朝10時から夕方6時まで続きました。


ブレイクアウトセッション

講座では小グループに分かれて学習するブレイクアウトセッションを
メインテーマに据えていました。

参加者同士で体験をしてもらいながら行う予定でしたが、
1000人では出来ないことが判明、
説明だけに終わるというハプニングもありました。

この日のライブではYouTubeも含め、2000人が視聴したそうです。

突然オンライン授業をZoomで始めるといっても、
オンライン授業も初めて、
Zoomも初めて触った先生が多いので、みんな必死だったのですね。


moodleやmanaba


学校側もどのように実施するのかすんなり決まらず、
moodleやmanabaなど既に使っているシステムにプラスして、
Zoomを使用するといったスタイルが多いようです。

これらのシステムは随分前から導入はされていましたが、
”なんかあるなぁ”という程度の認識。
それが一躍主要ツールに躍り出た感じです。


学校によってGoogle系だとclassroomとか
Microsoftだとteamsだったり、

Google Drive、OneDrive、Dropbox、Slidoなど
各社いろいろなサービスを展開していて、
ツールには事欠かない状態ですが、
使いこなすにはそれなりの時間が必要ですね。


PowerPointに音声入力の威力

地味だが意外に威力を発揮したのが、パワーポイントに音声を入力する方法です。
いつも使っているパワポに音声を入力するのは、授業の延長線上で出来るからです。

ゼロからユーチューバーのような映像をアップするのは相当の労力を必要とします。
人気のユーチューバーも時間をかけて、映像写り、喋り方、ビデオ編集を研究し、視聴者を掴む方法を会得しているので、一朝一夕に出来るはずもありません。


生徒側の準備

生徒の側も初めての経験。スマホは慣れている世代ですが、
パソコンは持っている割合が低く、
家にWi-Fi環境も整っていない学生が大半です。

オンライン授業の冊子に沿ってパソコンを注文したけど、
納品は4ヶ月先でどうしよう?と戸惑う学生。
ネット注文は基本的には取り消しが効かないので、サイトを確認し、
一応キャンセルの連絡をしてみたらと対応。


先生も徹夜でオンライン授業の準備を行い、既にクタクタに。

髪のお手入れ

ある生徒は、いつもは朝寝坊なのに、この日は早くから起きて髪のお手入れ。
学校によっては制服に着替えるよう指示があったとのこと。

サラリーマンが一応着替えて玄関を出るとか、
小学生の子供にランドセルを背負わせて、一旦は送り出すとか
そんな気分を変える効果はあるかもしれませんね。


5月11日、いよいよオンライン授業がスタート


てんやわんやの中迎えた5月11日、いよいよオンライン授業がスタート。


トラブル

アクセス集中で学習支援プラットフォームClassiがダウン
Zoomの授業中、子供やネコが乱入して授業が中断
画面や音声のオンオフがわからず、予定外の映像や音声が流れた

初日はお互い慣れていないのでいろいろなトラブルが発生したようです。


つながらない

いちばん先生を悩ませたのは、
授業の内容よりも、生徒から次々に入ってくる
「つながらない」
という問い合わせ。


システムのプロでない先生、つながらないと一口に言っても、
通信環境の問題なのか、単純なIDとパスワードの入力間違いなのか、

リセットしたり、いろいろ試していると
「IDに電話番号を入れたら出来ました!」
そんなはずはないのだが、、、


Zoom授業

Zoomの授業では生徒側の映像を映すかどうかを生徒に確認し、
了解が得られない場合は参加者の名前だけを表示して講義開始。
黒い画面に向かってひたすら講義です。

途中質問しても、返事が返ってこない。
「わかりましたか?」
「し~ん」
「質問のある人?」
「し~ん」
何を聞いても”し~ん”

そのまま授業を進めていると、かなり経ってから小さい声で
「先生、画面に映ってないんですけど…」
Zoomで画面共有をしないまま講義をしていた。
”もう少し、早く言ってよ(汗)”

友達同士ではよく喋る学生も授業では何故かおとなしくなってしまう。
このあたりは日本人ですね。

時間が来ても何も始まらない講義。
生徒から
「授業がなかった」と苦情が。
原因は資料をアップしたけど、最後の"公開"ボタンを押してなかったのです。


オンライン授業で疲労困憊

とにかくスタートしたオンライン授業。
この週末は先生方はクタクタで疲労回復に努めているに違いありません。
お互い慣れれば、スムーズにいくようになると思いますが。

非常事態宣言は一部地域で解除が始まりましたが、
オンライン授業は8月まで実施する学校が多いとのこと。

授業の準備から、授業中も、そして会議も常にパソコンと向き合う毎日。
目や体への負担がいつも以上です。

しばらくはZoomとの格闘の日々が続きそうですね。