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【感想】★★「将棋の子」大崎善生

評価 ★★

内容紹介

■未来の名人を夢見る天才少年達が熾烈な競争を繰り広げる奨励会。青春のすべてをかけた彼らの代償とは何か-。「聖の青春」の著者が放つ、せつなくも美しく、最後に勇気が湧いてくる物語。

感想

26歳までに4段昇段をしなくては、プロ棋士への夢が完全に断たれる奨励会。幼少時より天才と持て囃されてきた者達が無残にも落ちていく現実を奨励会に入会すら出来なかった著者が、挫折したうちの一人である主人公・成田を通して棋界の厳しさを描こうとしている。
全体的には、純真な成田以外のキャラクターが見当たらず、所々で飽きてしまう。もっと色々な人物を対照的に描いて欲しかった。
それでも将棋の世界の厳しさと素直な優しさを最後の最後に伝えてくれる。
やはり著者の代表作である「聖の青春」には遠く及ばない。


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