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枝毛とドライヤー、さらに前髪!

枝毛とは無縁の人生だった。

肩に髪の毛がつくのが気になってすぐ切ってしまうから伸ばせなくて、ロングヘアの子が枝毛探しをしているの見つめていた。ショートだと枝毛を探そうとしても毛先が近すぎてよく見えない。
なぜか実家はドライヤー禁止だったから熱で髪を痛めることもなかった。友達に「理来は枝毛がないから羨ましい」と言われ、枝毛がないのが自分のポイントだと思っていた。

髪の毛が伸びても最初はドライヤーは絶対に使うものかと思っていたけれど、自分の力でお風呂の後の髪の毛を乾かすことができなくて、夏が近づいてくると髪の毛を乾かすための腕の運動でわざわざお風呂に入ったのにまた汗をかいてしまうこともあった。仕方ないので抗うのはやめて、文明の利器を使うことにした。

寮のシャワールームには寮から出て行った人達の置き土産として多種多様なドライヤーが置いてあった。そこから一番風力が強いものを選んで使ってみると、秒で乾いてとても楽だった。

今はドライヤーがないとけっこう困る。お風呂から出たら洗面所で髪の毛の水気を切って、適度にタオルで乾かしてドライヤーをかける。北京に来てからは乾燥した空気が原因なのか枝毛がどんどん出てきてしまって、ヘアオイルも導入した。

お風呂が嫌いなのは乾いた状態からわざわざびっしょびしょになってまた乾かすという作業があるからなんだけど、ドライヤーとヘアオイルでさらさらに髪を乾かしているときは「私髪の毛さらさらですよ、うふふ」みたいな気分になれるから楽しい。

枝毛はかなり重症で、髪の毛を結わずに授業を受けると目について気になってしまうくらいになっている。でも「うわ~枝毛が~」とか言いつつ、これは昔の私が言いたかったセリフなんだなと思うと面白い。

枝毛をなくしたくて毛先を少し切ってもらったけれどその3日後くらいにはまた枝毛が出現していたので切っても切れない関係なんだな……と諦めることにした。

最近は前髪は真ん中でふたつに割れることがよくある。
気になるのでルームメイトとさーちゃんにそれを訴えると、ルームメイトは「前髪はそういう構造になっている」と言うし、さーちゃんには「前から割れてたよ」と言われたので、ムキになった私は必死で前髪の分解を直している。

ちょろい女子大生の川添理来です。