【頻出】 整形外科疾患 と 疼痛評価


皆さんは、整形外科にかかる疾患と聞いてなにを思い浮かべますか?


私が経験してきたもので1番多いのは、骨折だと思います。


皆さんも骨折はすぐに思い浮かんだのではないでしょうか?


しかし、骨折と並びかなり症例数として多い疾患がもう1つあります。


それは、



退行変性疾患です。

 


それぞれ、簡単に解説していきます。

 

骨折で多いのは、やはり高齢者の4大骨折ではないでしょうか。


大腿骨近位部骨折、脊椎圧迫骨折、上腕骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折


の4つでしたよね。

そもそも、この高齢者の4大骨折はなぜ多いのでしょうか?


それは、これらの骨折すべてが転倒と密接に関連があるからといえるでしょう。

転倒した際に、パラシュート反射のように、手が体より先に地面につけば、橈骨の遠位端が骨折し、手が間に合わずに真横に転倒すると上腕骨の近位部を骨折し、腕より先に大腿部が地面につけば大腿骨近位部を骨折し、後方に転倒すればしりもちをついて脊椎圧迫骨折になるといった形です。


もちろん、背景因子として骨粗鬆症やバランスの低下といった高齢者特有の要素を持っていることも含まれますが…

 

骨折はこの4大骨折がどの医療機関でも多いと思います。

骨折のリハビリの多くは術後のリハビリになると思いますので、前記事を参考に、初期介入を行ってみるといいでしょう。

 

 

では、退行変性疾患とは何だったでしょうか?

 

経年的に退行していく変化が元で起きる疾患の総称ですよね。


現場で見ていて多いのは、変形性股関節症や変形性膝関節症等のいわゆるOAと呼ばれるものが多いです。


重度な変性に至った場合、THAやTKAといった手術も適応となり、リハビリも術後の対応をとられますが、軽度な変性の場合は、最もリハビリが有効です。


退行変性疾患の基本的な見方ですが、


退行変性疾患に限らず、整形外科疾患の最も重大な問題点は

 

疼痛

 

です。

 

この疼痛の評価が最も重要でしょう。

 

しかし、私自身、この疼痛評価に学生時代、えらく苦しめられました。

疼痛なんて主観的な評価を客観的に評価なんて、PTによって違うだろって思ってました。

確かに、PTによってみるポイントや、比重の据え方などは多少の個人差があると思いますが、基礎的なものに関しては、どんなPTも見ているケースがほとんどだと思います。

 

それは、

疼痛を発している組織



その原因


です。

これが見れないことには、治療もなにもありません。


これを見るためには、最低限、解剖学の知識と触診の技術が必要となります。


しかし、これらの知識や技術もただただ、覚えるのは難しいです。

なので、最低限、担当することが決まった際に、患部の解剖学などは必ず復習しましょう。


これを繰り返していく過程の中で、知識や技術が成長していければいいと思います。



疼痛を誘発している組織に当たりがついてきたら、その組織がどんな原因で疼痛を発しているのかを考えましょう。

例えば、炎症性なのか? 筋のスパズムによるものなのか? 伸張ストレスによるものなのか?


組織と原因がわからないということは、治療を行う上での評価が不足している状態です。

評価が不足している状態で、統合と解釈を行おうとしてもうまくいきません。

特に新人の頃は、たくさん時間を使ってもいいので、

疼痛を誘発している組織

疼痛の原因


を意識しながら評価していきましょう。


なぜ痛くなるのか


と同時に、


どうすると痛くないのか


もわかるとより治療に役立ちます。

 

 
今日は、骨折と退行変性疾患に関しての記事でした。

途中あったように、術後早期に出現している疼痛の原因については、最初の記事で書いているので良ければご覧ください。

 

 

次回予告

 

「炎症期後の運動器リハビリ介入の考え方」

 

です。4月末ごろの予定です。よろしくお願いいたします。

 

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今後は、MMTの結果の考え方や正常な運動とは?といったより臨床的な内容を記事にしようと思っています。


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