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32ビックバンド部の思い出 ジャズ理論を勉強するも耳コピに頼る

普通の大学に入学後、ジャズのビックバンド部に所属した私は、ジャズピアノを弾くためにジャズ理論を勉強し始めた。

音楽理論自体は、エレクトーンを習っていた時代に松田昌さんが書いた理論書で勉強したことがあった。こんな古い本を今でもAmazonで入手できるとは。表紙をみるだけで懐かしい。

新たにジャズ理論の教本を買って勉強してみると、モードというのが出てきて難しそうに感じたのだが、書いてあることは理解できた。

コードについても、エレクトーンで弾いていた時のコードよりもテンションが複雑なコードの解説が出てきて、最初は複雑だなと思ったけれど、書いてあることは理解できたし、実際に弾いてみると確かにジャズの音色がする。

実際に勉強したのは、こちらの教本。いまだにAmazonで購入できるとは、すごい時代だなあ。このほかにも数冊購入したけれど、このシリーズが一番わかりやすかったです。

上記2冊の理論書は、スキャンしてフランスに持ってきたので、いまだに見返すことがある。

ピアノの前に座って弾きながら勉強できればよかったのだが、授業と部活とバイトで大忙しだった私は、ほとんど移動中の電車の中でしか勉強時間が取れなかった。家のピアノを弾きながら落ち着いて勉強したことはほとんどなかったのではないか。

もともと、エレクトーンとクラシックピアノをやっていたので、楽譜を忠実に再現することばかりやっていたので、即興で弾くというのはとてつもなく違和感があった。

というわけで、理解できていて知識はあるけど即興では弾けない、という状態に陥ってしまった。クラシック出身者あるあるではないだろうか。

とはいえ、急に即興ができるようになるようなものではないし、そもそもビックバンドの曲はソロの箇所と尺が決まっているので、音源をコピーしてそのまま弾くことにした。ビックバンドのピアノは簡単なことが多いし、弾く場所も限られているので、耳コピは簡単であった。

入部して最初に合奏した曲は、カウントベイシーの「it's oh, so nice」であった。この時は、ビックバンドは管楽器がメインで、ピアノなどほぼ出番がない、ということをまだ知らなかった。

単旋律のコピーなど朝飯前の私は、管楽器パートの友達にもソロが吹けないからと音源のコピーを頼まれることもあった。

慣れてくると、どこもかしこもコピーではなく、適当に(即興で?)弾くところも出てきたが、決め所で決められないと事故になるので、なるべくコピーして弾いていた。

こんな風なやり方だったので、ジャズピアノ自体はうまくならなかったが、この時ジャズ理論を勉強したのは後に大いに役立つことになった。

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