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"総合格闘技"においての"寝技"について知る ※格闘技にわかが語るだけ

皆さんは「格闘技」と聞くと何を思い浮かべますか?
ボクシングや空手などを想像する人が多いことでしょう。中にはカポエイラやサンボなどの格闘技を想像するコアなファンもいるでしょうね。

格闘技は大きく分けて2種類あるんですよね。ひとつは打撃系、もうひとつは組み技系。打撃系はその名の通りです。ボクシング、キックボクシング、空手やムエタイのことです。パンチやキックで行われるものです。組み技系というのは、柔道、ブラジリアン柔術、レスリングなどといった投げ技や寝技(絞め技、関節技)を駆使するものです。

この2種類の系統を組み合わせた「総合的な格闘技」の事を総合格闘技、通称MMA(Mixed Martial Arts)というのです。格闘技の種類がごっちゃで皆よく何らか勘違いしやすいですよね。そういう事なんです。

総合格闘技(以下MMAと略す)の競技者の多くは、昔に空手やってましたとか柔道やってましたとか、何らかの経歴がある人が多いんですよね。僕自身も総合格闘技をしています。僕は柔道と空手の経歴があります。どっちかと言うと柔道要素が強めです。なので試合も寝技での勝利がほとんどです。ちなみにMMAを始めてから同時に新しくブラジリアン柔術も始めました。(現青帯)

MMAにおいては打撃が出来たとしても、つまりボクシング技術が高くても寝技の部分でボロボロだと寝かされて絞められ負けてしまうこともありますし、逆に寝技が強かったりしてもパンチとキックでボコられる、てことも有り得ます。バランスよく打撃、柔術、レスリングを練習する必要性が出てきます。なのでMMAはやることが多いと言われています。打撃系統を得意とする選手のことをストライカー、組み技系統を得意とする選手の事をグラップラーと呼びます。また、打撃や組技ともにバランスよく出来る選手のことはオールラウンダーと呼んでいます。

特に寝技は上手くなるまで何年もかかっちゃうんです。寝技は難しいんですよ。私自身がグラップラーという事もありますので、今回はMMAにおいての寝技にスポットライトを当てて色々と語っていきたいと思います。。。

MMAにおいての寝技の立ち位置 立ってる相手をいかに倒すか

柔道は立った状態からスタートします。例えば足を掛けて1本を取られなかった場合、寝技へと移行します。総合格闘技も同じく立った状態からのスタートとなります。となりますとストライカーの方が有利になります。

MMAのなかでグラップラーは有利だという意見もありますが、僕自身としては真逆な意見です。グラップラーの立ち位置はストライカーよりも下になると思っています。

僕も打撃に苦労してます。どっちかというと寝技寄りですから、相手のことをマットに寝かさないと始まらないわけです。もちろん立った状態から思いきり相手に抱きつき強引に首を絞めるなんてのもありますが(大まかな説明)、中々にアレなんで、((((
寝技なわけですので基本は寝かせます。

そのままいきなり倒しに行ったとしても、バレバレのタックルでは見抜かれてしまって危険です。なので打撃とタックルのコンビネーションなどを工夫しながらやっと倒します。倒すだけでも体力を使うのにそこから今度は極めの作業に入ります。寝かせた相手をどう攻略するかなどを考えるわけです。

1本の瞬間こそが寝技の醍醐味

さぁ、相手を倒しました!ってなると、次に確認するのは自分が今いる位置です。相手の上に乗っかっているのか(俗に言うマウントポジション)、はたまた相手の横側に付いているのか(柔道で言う横四方固めみたいな)。などなど。以下参考に。

自分の位置によってキマる技などが違ってきます。マウントポジションの時は腕十字固めが極まったりします。逆に相手から上に乗られそうになっている状況でも、卍解は可能です。

<図1>黒の道着目線で話すと、下の状態からでも関節技を極めることだって可能です。

図1

ここまでの流れを瞬時に把握して決断しなければなりません。モタモタしている間に逃げられちゃいます。

関節技や絞め技がグッと入り、相手がタップするあの瞬間はとても快楽です。辛い試合から開放される瞬間と言ってもいいでしょう。

寝技が得意な選手のいろいろ

寝技が上手いMMA選手は沢山居ます。日本人で言うと青木真也選手です。57戦の試合を経験していて47勝しています。そのうちの30勝が寝技による1本勝ちです。ちなみに1本負けは1度もありません。寝技では敵無しです。レベチですね。

そんな青木選手ですが、"跳関十段"や"バカサバイバー"などの異名を持っています。肩固めや腕十字など様々な技を器用に操り確実に相手を仕留めます。まさに寝技のスペシャリスト。

上に乗っかり相手を支配する青木真也。


2022年11月中旬に新たな試合を控えている青木選手。相手はロシアの強豪選手です。1本負けはしないで欲しいです...青木選手の1本負けは見たくありません。出来れば選手人生1度も1本負けしないで引退して欲しいです笑笑

そんな青木選手よりも強い選手が今現在RIZINにいます。現RIZINライト級チャンピオンのホベルト・サトシ・ソウザ選手です。15戦していて14勝です。驚きですよね。今のところ敗北はたったの1回です。しかも試合決定率は100%。判定勝ちは1回もなく、4回の打撃による勝ちと10回の1本勝ち、合わせて14勝。

電光石火の三角絞めでアゼルバイジャンの強豪選手を瞬殺
"シン柔術マジシャン"
"カナリア色の大和魂"
の異名を持つ。

今年の年末にはアメリカのMMA団体であるBellatorの総大将・AJマッキー選手と一戦交えます。今とても幻想がある選手です。先程紹介した青木真也選手にも余裕で勝てることでしょう(青木真也が歳というのもある)。もし全盛期の青木真也と試合する場合は甲乙が変わってくるのかもしれません...

他にもMMA界には寝技が得意なグラップラーが沢山います。興味がある方は自分の好きなグラップラー選手を見つけてみてはいかがでしょう。

寝技を極めて相手を極める ブラジリアン柔術の技の多彩さ

寝技のうちで知名度が高い技といえば腕十字ですね。腕十字の描写があるアニメや漫画もたまにみます。その他にもクレベル・コイケが朝倉未来に極めた技として、三角絞めが有名です。2人の試合後、なんとTwitter上で「三角絞め」がトレンド入り。格闘技再ブームを思わせられました。

僕が得意な技としては三角絞めや肩固め等です。腕十字はあまり使いませんね。柔道あがりですから、やはり練習などにおいても寝技を愛用(?)してますね。

あんまり知られていないのかもしれませんが、足の関節を極める「足関節技」というものもあります。主な技としてアキレス腱固めなどがあります。MMA界隈では足関節技の達人として、今成正和選手が有名です。

妖怪のごとく相手の足を破壊しにいく。"足関十段"の異名を持つ。

写真を見てください、怖いですよね。今成選手は寝技にステータス全振りしたみたいな面白い選手です笑

極める部位は足以外にも。ありとあらゆる関節を極める。
まさに妖怪「関節外し」(命名 にちか)

ちなみに今成選手が打撃で勝ってる試合は1試合しかありません笑笑
それほど寝技にステータス全振りしているのです。

柔術の技は数千種類あると言われています。そんな種類の技なんか分かるはずもなく笑笑

みんなも寝技沼にハマってね

寝技はいいぞ。

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