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卒 業 制 作 審 査 会


「皆さま、本日はお時間をくださりありがとうございます」

教室の窓側に学生さん、廊下側には講師の先生方が並び、対面。
学生さんの顔には緊張の色が見え、どこかでごくり、と唾を飲み込む音が聞こえます。窓の外では、ミルキーみたいな大きさの雪が音もなく降り始めていました。
これから始まる大戦によって熱を帯びた学校を厚く覆うかのように、この日の仙台は夕方から夜にかけて、今シーズン一番の積雪を記録したのでした。

学生と講師の間は荒野、風がごうごうと土煙を巻き上げ、タンブルウィードが転がっています。note担当は、さながら西部劇の決闘の瞬間に立ち会う保安官のように、間を取り持つように教室の真ん中に立っています。手には汗、額にもやや汗。
見届けなければいけません。いざ、尋常に。


「ただいまより、◯科卒業制作審査会を始めます」








はい。なごやかに、にぎやかに進行いたしました。

₍₍⁽⁽🦐₎₎⁾⁾  ₍₍⁽⁽🦀₎₎⁾⁾


これはえびやかにですね。


正直科によって審査形式や雰囲気が異なるので何ともいえませんが、この日note担当がお邪魔した科の卒制審査は、学生も講師も笑顔溢れるハートフルな審査会となっておりました。

8月のプレゼンで自分の展示したい企画を講師に伝達し、
12月のチェック会で進捗の報告と軌道修正、
そして合格(卒業)の可否を決定する場となるのが今回の1月の審査会です。

なっがいなっが〜い道のりですが、他の学校でいうと卒業論文や期末考査にあたるわけですから、皆ひたむきに取り組む必要があります。最終的に各講師に採点いただき、合格となった作品のみが2/2〜の卒展での展示が可能となります。つまり、本来であれば自分の処遇が決まる緊張の瞬間であるはず…

が、しかし!!
上記の写真でお分かりになるようななごやかさ、にぎやかさ。
今回の審査会は、大人数の前でのプレゼン形式ではなく、各学生さんがブースを設けての1on1、いわばお見合い形式。
それが功を奏したのか、柔らかい雰囲気の中で審査が進みます。

「わ〜!めっちゃいいね〜!!」「頑張りましたもん〜!」といった会話からスタートして、講師の先生から「一番力を入れたところは?」「チェック会からの変更点は?」などと、適宜ご質問が。学生さんはそれに応答して、ふむふむと点数がついていきます。

作品全体のクオリティ、ボリューム、独創性など、さまざまな観点から評価をしていきます。そもそも100点の回答がないのがこの業界。それゆえに、講師側も頭を悩ませながらの採点となります。

全ての学生さんの採点が終わり、講師陣は別室に移動。
名誉ある「優秀賞」を決めるターンとなります。





そして審査の結果…

「優秀賞は、〇〇さんです!おめでとうございます!!」

(拍手)

「そして今回再審査の対象となる学生さんは…」

(祈り)

「いませんでした!!!!!」

(大歓喜、大拍手、大ジャンプ、大ガッツポーズ)




こうして、無事卒展での展示への切符を掴んだ2年生たち。
他の学科の様子がどうだったのか気になりますが…

卒展まであと少し!
最後の準備で忙しいかもですが、頑張りましょう!!


(終わり)

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