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「信頼される存在」 四年 山内康太


今回noteを担当させて頂く、ヴァンフォーレ 甲府U-18出身、日本大学スポーツ科学部4年GKの山内康太です。
日頃から日本大学のnoteを見てくれている皆さんは「またこいつかよ」言いたくなると思いますがと最後まで読んでいただけると幸いです。


始めに私事ではございますが、2022年シーズンよりヴァンフォーレ甲府でプロキャリアを始めさせていただけることになりました。
日頃よりご支援してくださっている大学関係の皆様また、地元山梨で応援してくださった皆様にこの場を借りてご報告、お礼申し上げます。ありがとうございます。

最後となるこの部員ブログで「何を伝える」かとても悩みましたが、今回は後輩たちに伝えたい思いを書かせていただきます。

後輩たちへ伝えたいことは、




「信頼を築くことの大変さ」「信頼は一瞬にして崩れる」




後輩たちにはこのことを覚えおいてほしいと思い伝えます。
私は高校時代にある出来事があり、その時にこの教えを受けました。今も私自身の教訓として大切にしている事です。体験談も交えながら書いたので長くなってしまいましたが読んでください。


「1年生から試合に出てトップチームに昇格」という目標を掲げ高校に入学しました。ですが当然のことながら現実はそんなに甘いものではなく、全く試合に関われない日々。時間だけが過ぎていく中で「もっと上手くならないと」と技術の面ばかりにフォーカスしていました。
しかしある時「技術の成長だけではダメ」という事を痛感させられました。

2年生時に行った遠征先で食事の前後に測る体重測定で私は、測りもせずに適当な数字を書きました。(今となれば何であのような事をしたのか理解できませんでしたが、少しでも見栄を張りたいという小さく愚かなプライドのせいであのような行動をとったのだと思います。)
案の定、適当な数字で記入しているのはバレて、スタッフや選手たちから「アイツは適当なやつ」「ペテン師」「信頼できない」というレッテルを貼られました。一時の感情でとった行動で私は一瞬にして信頼を失いました。
この出来事をきっかけに「技術だけをしっかりやってもダメ」「チームから信頼される存在にならないと試合には出れない」と目が覚め、人として成長しなければと思いました。

そこからは練習はもちろんのこと、練習前後のでの準備や片付け、練習がない日の行動と失った信頼を取り戻すために死に物狂いでやりました。その甲斐もあり、少しずつ信頼を取り戻してきました。しかしある時些細な気の緩みでまたも軽率な行動をとってしまった。
「やっぱりあいつか」「変わらないな」と一度ついたレッテルのせいであっけなく信頼を失ってしまいました。そこからはまた0から信頼を築いていく日々、そんなことの繰り返し。
結局信頼を取り戻して試合に初めて出ることができたのは3年の夏頃のことでした。1年半もかかりました。本当に長く苦しい時間でした。

試合に出るようになると周囲の反応は徐々に変わっていきました。「あいつは準備から怠らない」「あいつになら任せられる」「あいつは信頼できる」とマイナスだった印象が少しずつ払拭され、周囲が自分をプラスの印象で見てくれてました。本当にやり続けて良かったと心から思いました。しかし周囲が私をプラスに見てくれればくれるほど、私は不安や恐怖が増していきました。
今は周囲が私をプラスに見てくれているが、次に軽率な行動とってしまったらこの1年半かけて築いてきた信頼は一瞬にして崩れ失われてしまうのではないか。
過去のことからこういった恐怖感を強く抱きながら残りの半年間はサッカーをしていました。正直な事を話すと今もなおその恐怖感は消えていません。

日本大学に入学し1年生の時から試合に出させてもらい、周囲からは「あいつはトレーニング1番やる」「お前はプロになれる」「あいつがチームを引っ張っていく」と称賛や期待の声をいただいた。本当に嬉しかったが心の中ではやっぱり「信頼は一瞬に崩れる」という恐怖があり、結局4年間その思いと戦い続けたまま大学サッカーを終えました。

側から見ると恐怖心の煽られ、何かに怯え楽しくない4年間だったのではと思われるかもしれません。しかし、このネガティブな思いは私にとって成長を妨げる要因ではなく、むしろ常に向上心を持って楽しくサッカーに向き合えている要因でした。
この思いのおかげで私は4年間現状に慢心するのではなく、常に上に居続けるために努力をしないといけないと思い続けることができました。結果としてこの大学4年間はプレーヤーとしての成長はもちろんのこと、いち社会人として信頼される人間形成の場として沢山成長させてもらいこれからのプロキャリアで1年でも長く活躍するための力を身につけさせてもらいました。

私の高校時代のエピソードを長々と書きましたが、何を言いたいのかというと


・人からの信頼を築くのには、壮大なパワーと時間がいること。

・パワーや時間をかけて築いた信頼でさえも、ちょっとしたことで一瞬にして崩れ落ちてなくなってしまうこと。

・信頼を築き続けるためには常に自分を律して成長していかないといけないということ。


という事を「信頼の築くことの大変さ」「信頼は一瞬にして崩れる」という言葉で伝えさせてもらいました。
いつもダル絡みばっかりしている先輩の考え方なんてどうでもいいと思いますが、少しでも参考にしてくれると嬉しいです。
頑張れ後輩たち!!



最後になりますが私は来年から、プロ選手として社会に出ていきます。苦しいことや辛いこともたくさんあると思うが、誰からも信頼されるプレーヤー、人間になれるよう精進していきます。そしてサッカーを始めた頃から夢見ている「A代表になる」という大きな目的を叶えてます。両親や地元の友人たち、日大のみんな期待していてください。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも日本大学サッカー部への応援よろしくお願い致します。
後輩たち、これからの日大の歴史を作っていくみんなの姿をSNSやYouTubeなどを通して楽しみにしてます。頑張って下さい!

山内康太(やまうちこうだい)

〈経歴〉
若草バイキングSSS→フォルトゥナSC→ヴァンフォーレ甲府U-18→日本大学→ヴァンフォーレ甲府

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