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音の感じ方への変化

「あれ?今日、音がないな。」

先日、ふとした瞬間にそう思った。
カレンダーを見ると、日曜日だったことを覚えている。

「音のない日曜日」

・・・なんかそれっぽいタイトルじゃないの。小説でありそう。
「これで何か書けそう!」と思ったものの、タイトルだけで文章なんて書けない。得意の面倒臭がりも勝ってしまい、結局何も書くことはなく。

そもそも、なぜそんな風に感じたのかを後々掘り下げてみると、気付いたことがあった。

普段、生活をしている中で音のない瞬間ってほとんどないな、と。

朝、目が覚めると外から車の音やら鳥の鳴き声が聞こえる。
お寺の鐘が鳴る。
お寺の鐘は定刻で鳴るので、時計の長針が12を指しているのだと分かってちょっと便利だ。

そして、朝の支度と共にラジオを聴き始め、仕事は動画の編集なので音とみっちり向き合って過ごす。
時折、お寺の鐘と太鼓の音が響く。

昼食を作る時、食べる時ももちろんラジオを聴きながら。
そして、晩御飯を作る時の音や食べながらテレビを見る時の音、シャワーを浴びる音、寝る時はラジオを聴きながら寝落ちする。音に囲まれた生活だ。

そうは言っても、何かしら音がなくなる瞬間はありそうなものだよな、と思い、意識的に耳を澄ます。

・・・が、耳を澄ませば澄ますほど、何かしらの音が聞こえる。
(ところで、ジブリ作品の「耳をすませば」は、なぜそのタイトルがつけられたのだろう。)

私の家はほどよく自然が近く、それでいて大通りも近いし、お寺も近いので、音の大小はあれど、私の周りには止むことがなく音があるのだ。

だからこそ、あの時に感じた一瞬の静寂はなんだかとても記憶に深く残っている。

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そんな静寂の記憶も新しいうちに、また音に関して違和感を覚えた瞬間があった。

それは、仕事の動画編集をしている時だ。
いつも、編集をする動画内で話す方の音声が、妙に速く感じた。

仕事上、動画を倍速にして編集したり、YouTubeなどの動画配信サービスを見る時も倍速の機能を使ったりするから、耳のスピード感知センサーがぶっ壊れたかな?と思った。

他にも、年を重ねると、月日の流れが早く感じるとはよく言うけども、こんなにピンポイントで速く過ぎ去るなんてある?笑

かれこれ、この方の動画編集は1年近くやっているが、こんなに早口だったっけ?と音声に違和感を覚えたのは今回が初めてだったのと、つい先日の「静寂」という無音ながらも”音”に対する気付きがあったばかりなので、

「私は”音”への感じ方でも変わったのだろうか・・・」と疑問に思い、今回備忘録として、この文章を書いている。

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後日、「音 早く聞こえる」でGoogle先生に尋ねてみると、2つのキーワードがヒットした。

・聴覚過敏
・不思議の国のアリス症候群

聴覚過敏は分かる。些細な音でさえも気になってしまい、日常にも支障をきたしてしまうような症状なのだろう、きっと。
たしかに、割と耳は良い方なので小さい音でも結構拾う方だとは思うが、今はそれで不快に思うようなことはあまりない。

それよりも不思議の国の・・・?アリス・・・?なんだそれは。
おとぎ話に紛れ込んでいて、現実を現実と捉えられない的なこと・・・?
(不思議の国のアリスの内容をイマイチ覚えていないので、なんとなくそうなんじゃなかろうか、という記憶。)

調べてみると、こんな感じの内容だった。

不思議の国のアリス症候群
知覚された外界のものの大きさや自分の体の大きさが通常とは異なって感じられることを主症状とし、様々な主観的なイメージの変容を引き起こす症候群である。
典型的な症状は、眼に障害がなく外界が通常と同じように見えていると考えられるにもかかわらず、それらが通常よりも極めて小さな、または大きなものになったように感じられたり、ずっと遠く、あるいは近くにあるように感じられたりする。
この症状にはさまざまなバリエーションがあり、視覚だけでなく時間の感覚に関して類似した現象が起こることもあり、時間の進み方が速くなったり遅くなったりしたように感じる人もいる
このような症状がどのようにして起こるのかはまったく不明である。 症候群自体の認識が薄いこともあり、報告は多くない。 
                 ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋

・・・へえ。こんな症候群があるとは。世の中は知らないことで溢れている。

たしかに、症状としては当てはまるのかもしれないが、私が知りたいのは「何故そう感じたのか」である。

あまり深掘りして調べていないので、もしかしたらどこかに答えがあるのか、ないのか分からないけども。

体内時計の変化だろうか。
一瞬の静寂に気づける程、耳の感覚が研ぎ澄まされたのだろうか。
研ぎ澄まされた結果、これまで生きてきた速さが、本来の速度に戻ったのだろうか。笑

いずれにせよ、”音”に対する感じ方で気になることが立て続けに起きたので、備忘録として。


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