2023/6/6 定年退職を迎えました
お世話になった皆々様へ
平野尚志です。
いつも大変お世話になっております。
2023年6月6日(火) 定年退職日
このたび、ヤマハ株式会社の定年退職日を迎えました。
この日は、59才最後の日で、正社員の最終日です。
ヤマハ株式会社へ入社した動機(1)
顧客に寄り添えるコンピューター製品を作りたくて、楽器メーカーでありながらPC事業(独自仕様のPCやMSX、どちらもYIS)に取り組んでいた地元の日本楽器製造株式会社へ1987年に入社しました。
ヤマハ株式会社へ入社した動機(2)
「遠州偉人伝」や「遠州七ふしぎの話」を執筆された「御手洗 清(みたらし きよし)」さんが、親戚に居られます。自宅にあったそれらの書籍は繰り返し読んでいました。
地元では、「金原明善」さんが有名ですが、私の生まれた地域には「川上嘉市」さんがいます。川上嘉市さんは、倒産の危機に瀕したヤマハを一流の企業に育て上げた方です。
「近所の川上さんが育て上げた会社に私も何か貢献できたらいいな」、「同郷の川上嘉一さんに恥ずかしくない仕事を成し遂げたいな」、「ヤマハブランドの価値を高め、地域に還元したい」、そんな特別の思いがありました。
「高橋延匡」担当教授にひと推し頂きました
当時、ヤマハが「DSP-1」という世界の著名な音場を家庭の一室に再現する(創生する)製品をご覧になられていたので、Uターンの相談をしたとき「いいじゃん!」って推してくださいました。
「高橋延匡」先生は、「計算機屋かく戦えり」(遠藤諭著)で、「国産オペレーティングシステム」の話題でご紹介いただいている方です。先生には、計算機屋としての生き方とともに、知識の学び方、マニュアルの読み方などを指南してくださいました。
「言語仕様(マニュアル)は、覚えるな。覚えても、直ぐに改定される。必要な情報を必要なときに探し出す力を付けろ!」
計算機屋にとって「知識を学ぶ技術、とともに、古い情報はさっさと捨てる力の重要性」という大事なことを教えてもらいました。
私は、暗記が苦手なので、「忘れても、計算機屋として、やっていけるんだ」とこの仕事を続けていく覚悟ができました。
「30才定年説」と「終身雇用」の矛盾
私が就職する時代では、コンピューターエンジニアの「30才定年説」が囁かれていたこともあり、「終身雇用という枠組み」で、きちんとやりきるということも目標にしていました。終身雇用の会社に入って、コンピューターエンジニアの仕事を続けられないのであれば、常に新しい自分を探して、成長し続ける必要があると考えていました。
やってみてわかったことは、社会に出て「善良なコンピューターを作る→ 顧客に寄り添えるコンピューター製品を作る」という目的を達成するのは、必ずしも「ソフトウェアを書く」という「狭い領域」に限られる問題じゃ無かったんだー。それより「ソフトウェアを書き始める前工程が最も重要だ」ということですね。
高橋先生も「段取り8割」みたいなこと言ってたしなー
その通りだった。
入社後の主な業務
入社して、CD-Iプレイヤーや高倍速CD-ROMドライブのR&D、CD-Rドライブ開発に携わり、1997年からルーター(RT140e/RT140f/RTA52i/RTA54i)を開発、2001年からネットワーク製品の商品企画、事業企画、営業企画、代理店営業、販売促進、交流サイト構築、Webサーバー構築、事業ブランディングなどを経験させていただきました。
特に、商品企画・事業企画では、マーケティングを0から学び、RTXシリーズ、NVRシリーズ、SWXシリーズ、WLXシリーズ、FWXシリーズなどの商品企画をスタートすることができました。
定年退職を控えた所感
現在は、社会人経験の締めくくりとして、マニュアルを担当しております。異動して気付いたんですけど、「顧客に寄り添えるコンピューター製品」にとって、マニュアルがとても重要であることを再認識しています。昔も、マニュアルのあるべき姿について、良く議論していました。今、マニュアル制作技術は、「テクニカルコミュニケーション技術」として、進化しており、改めて勉強すると面白いですね。モヤモヤしていたことが不思議とクリアになってきます。
退職後の予定
テクニカルコミュニケーション技術の習得と、ヤマハネットワーク製品のマニュアルのあるべき姿の実現は、道半ばなので、もう少しシニアとして延長して取り組ませていただくことになりました。
でも、積極的に今までとは違う経験や社会への関わりを強めていきたく次のような枠組みで活動させて頂く予定です。
マニュアル制作のシニアパートナーとして短日勤務
残った時間は個人事業主として業務を受託
正式に副業が認められるようになりましたので、ルールを守って副業にチャレンジします。今まで培ってきたスキル、知識、経験を活かして、知らない世界を経験させていただきたいと思います。
たとえば、クラウド業界でITベンチャーとして急成長している企業とか、地元企業や団体へのコンサルティングとか、何らかの執筆とか。家業の「ひらの農園」のお手伝い
引き続き、よろしくお願いいたします。
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