コミュニケーションの難しさ

ミヤマルです。
最近、仕事上の悩みに直面しています。
仕事上の悩みというよりは、人間関係全般における悩みかもしれません。

その悩みとは、いわゆる「コミュ力」です。
ただ、これはこの言葉がよく使われがちな「人と話すのが苦手」とか「みんなでワイワイやるの大好き」とかいう類とは少し意味合いが違います。
私が「コミュ力」で悩んでいるのは、「自分の伝えたいことを適切に伝え、そのことにより自分が望むことが達成される」という「会話力」です。伝達力、質問力という言葉も近いかもしれません。

現職についてから、今までがむしゃらに働くことでなんとなくごまかしてきた「できるビジネスマンとしてのスキル」をゼロから鍛え直す働き方をしています。自ら「鍛え直している」というよりは、職場がそういったスキルをとても大事にし、「がむしゃら」や「根性」なる働き方を良しとしない風潮だからです。
私としてはこの職場の風潮をとても素晴らしく思っています。だがしかし、いやいやながらも「がむしゃら」「根性」で働いてきてしまった自分にとって、この風潮の中で輝ける人材になるためには、(根性とは違う意味で)ものすごい努力が必要なんだと痛感し始めています。

例えば、上司や先輩に教えを乞う時。以前の職場なら、仲の良い人であれば何も準備せず雑談気分で質問。仲の良くない人であれば、必要最低限のQ&Aだけ質問。相性の悪い上司や先輩からは、質問内容以前に態度やタイミングなど理不尽なことで頭ごなしに怒られることもしょっちゅうでした。
今の職場ではそのようなことはありません。常にオープンなスタイルで「皆で協力しあって会社を伸ばしていこう」という風潮があり、会話や議論が絶えません。もちろん、質問もとてもしやすい空気です。

「なんていい会社なんだ」と思っていたのもつかの間、そこには思わぬ落とし穴がありました。それは、「皆が自身が思うことを的確に伝える『コミュ力=会話力』を備えており、常に建設的な議論ができるから、この風潮を維持できる」という事実があったのです。

具体的にいうと、「この質問をすることで何を聞きたいか、何を得たいか」が頭の中で明確なんですね。また、「常に質問の目的(ゴール)を意識した会話」「会話の流れや状況に応じて、臨機応変かつ論理的に議論を進められる」能力を持った方が多いのです。
自分は、今まであまり議論が苦手だという認識がなかったのですが、「常にポイントを意識して会話する」といった経験がまったくなく、「とりあえず話を進めればなにかが進展するだろう」という曖昧な感覚で生きてきました。

聞きたいこと、話したいことがある人だけではなく、会社や集団においても会話は最重要なコミュニケーションです。しかし、だからといってそこに効率やレベルアップを求めることをしないと、「より良いコミュニケーション」にはなっていかないことを痛感しました。

会話(質問、相談も含めて)はある意味「人の時間を奪う」ことに繋がります。私も含めて、日常生活の会話とビジネス上での会話を区別して考えていない人は大勢います。日常生活の会話はなんとなく楽しければそれでいいですが、ビジネス上での会話は、「限りある時間で」「決められた目的を達成するために」行われるものです。お互いが「仕事」として最大限の成果を出すためには、質の高い会話力=コミュニケーション力が不可欠です。

そのことに気づいて以来、まずは「ビジネス上での会話力が低い自分」の立ち位置をしっかりと認識することにしました。そのうえで、質問や相談をする際は、「自分はこの質問で何を理解できたら目的へ近づく行動が取れるか」を事前に整理したうえで、そのことを話し始める前に相手に共有することで、無駄のないコミュニケーションを図る努力をしています。

「オープンな風潮」な会社であることは間違いないのですが、その「オープン」の意味を履き違えてはいけない。頭で分かっていながらしっかりと腹落ちできていなかったことを思い知らされました。こういった、今までないがしろにしてきたことを再認識できる環境は本当にありがたいです。もちろん、感謝しているだけではだめなので、一歩一歩成長していこうと誓う今日このごろでした。おしまい。


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