映えない友情

 ここ8年ぐらい小学校からの友人たちと旅行を年に1回するのが、恒例の行事となっている。 毎度皆あまり写真を撮らずに旅行は終わるのだけど、楽しかった~!という感情はいつも変わらずに残る。

 今年も何時ものように、いきあたりばったりのアクティビティで遊び、なんとなく夕飯を作り始め、なんとなくダラダラ食べながらああでもない、こうでもないと永遠に話、お腹も満たされ話倒して疲れたものからどんどん、雑魚寝して朝寝ぼけながら起きて、みな頭はぼっさぼさで、
なんとなくまた、朝ごはんを誰かが作って、みんなで食べて、また誰かが片付けて、いつの間にかみんな出かける支度をして、
チェックアウトギリギリに出て、遊びに出かけ、遊び疲れて東京へ帰ってくるというこの旅行は、決してSNS映えする旅ではない。 

 みんなとーってもラフな格好でお化粧もほとんどせずに過ごすのだけど、
この自然体でいられるっていう仲間はいいなあと思う。

別におしゃれなものも食べないし、高いお酒を飲むわけでもなく、日常の延長のような旅行。 ただ話したいだけ、ただ一緒にいたいだけ。

この全く映えない友情関係こそ長続きするのだと思う。

誰かが無理して、高いところに泊まりに行こうとか映えを意識しはじめたら、おそらくこの旅行はもう続かないだろうと思う。

背伸びなく、贅沢なく、ただ食べて話をする。家族のように。



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