どうしても、何をしていいのかわからないとき 【人生工学 第Ⅲ部:実践の章 第11章②】

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では、早速!

何をしていいか分からない時

考えても本当にしたいことがわからない、ただ言われたことをしようとしていて、「でもこのままじゃダメな気がする」と気づいている時は、次のステップで実践してみてください。最短5分でOKです。

1、まずは、自分の抱えている不安や恐怖、本当はやりたくないことを、思いのままに書き出します。形式は関係ないです。紙でもパソコンでもいいです。「同僚に嫌われたくない、上司に完全に見捨てられるのは怖い、本当は今の仕事の中でも雑務だけはやりたくない、体調が悪い時にも言い出せず出勤してしまうのはやめたい」などと言うふうに、どんどん書き出しましょう。

ある程度書き出していくと、次第に「後はなんだろうな?」と手が止まってくるはずです。そしてふと気づけば、すこしスッキリもしてくるはずです。5分も書いていれば結構な量が出てくると思います。ある程度出てきて「十分かな?」と思ったら、あなたの感覚でやめてください。

2、次に気持ちを切り替えます。瞑想・マインドフルネスができる方、自分で自分を整えられる方は、自分の方法で自分を整えてください。整え方に自信がない方は、とにかくリラックス&ワクワクへ自分を導きます。具体的な方法としては、
・自分が一番好きな音楽、聞きたい音楽を聞く
・自分が好きな場所にいく(嫌な場所を離れる)
・深呼吸をする
・大きく伸びをしてみる
・昔の楽しかった写真をみてみる
・今食べたいものを食べる
などです。「リラックス→ちょっとワクワク」を目指しましょう。「なんか良い気分かも」と思えればステップ2は完了です。

3、気持ちが切り替わったら、改めて自分に次のことを質問してみましょう。
・あなたがいつかしたいと思っていることは何ですか?
・死ぬまでにやりたいことは何ですか?
・小さい頃したかった夢は何ですか?
・今日が休みなら何をしたいですか?
・今日が人生最後の1日だったら何をしたいですか?
・あなたが魔法のランプを持っていたら、何をしたいですか?
・あなたが10億円を持っていたら、何をしたいですか?
・何をしていた時が一番幸せでしたか?
・誰といる時が一番幸せでしたか?
・今一番会いたい人は誰ですか?
・今一番、食べたいものは何ですか?

全てに答える必要はありません。「この質問いいな」と思った質問にだけ答えられれば十分です。たった1つでも「やりたい」と思えることに気づければ、十分に素晴らしいです。勇気をだしてぜひそれをやってみましょう。

自分を整えることで、本当にやりたいことに気づいていく

この内容は、さらに人生を加速したい方、後悔したくない方への上級ヒントになります。上記のやり方は、今あまり困っていない方にも有効です。むしろ「本当にやりたいこと」は、どんどんと変わっていくものですし、実はやってみると後悔するかもしれません。それは基本的にはやってみないと分からないので、できるうちにどんどんやってみることをお勧めしています。しかし、やらなくても気付ける方法が1つあります。それがまさに「自分を整えてから考えてみる」方法です。

今のあなたにとっての生きがいはなんでしょうか?とにかく楽しいことをすることでしょうか?家族と幸せに過ごすことでしょうか?美味しいものをたくさん食べることでしょうか?とにかく稼ぐことでしょうか?何かの大会で優勝することでしょうか?カッコいい人、可愛い人とたくさん付き合うことでしょうか?色々な体験をすることでしょうか?この世界の真理を知ることでしょうか?

では質問です。「それがもし、飽きるほどに達成されていたら、何がしたいですか?」ピンとこない場合はこちらの質問です。「もしあなたがそれを味わえなくなったら、(つまり味覚がなくなったり、大切な人が全員いなくなったり、記憶することができなくなった時、)あなたは何がしたいですか?」

どちらの質問もピンとこず、「いや、別に変わらないかな」と思う場合は、ものすごく素敵な生きがいに出会えている証です。そのまま生きがいを追い求めると、きっと心の底からの幸せを手に入れることができるでしょう。逆にどちらかの質問にハッとしたり、考えさせられてしまったり、逆に「考えたくないな」とよぎってしまった時には、本当の本当にやりたいことに気づけていない可能性が高いです。

実際、私の周りの人にはこんな方がいます。「とにかく仕事をして出世していくのが幸せだと思っていたが、いざ子供が出来てみると、子供が第一で仕事は割とどうでもよくなった。」あるいは「私はずっと柔道で頑張ってきて、日本代表の候補にもなれた。しかしある時怪我をした。柔道に生きなくても良いから、ビジネスで頑張っていこう、自分のやりたいことを仕事にしていこうとシフトチェンジした。」

あるいはこんな方もいます、「ある時までとにかく可愛いこと夜に会っていれば、それで幸せだと思っていた。そのためにものすごく稼いだし、良いところにも住んだ。だが1日に何人も会う生活を2ヶ月もすると、ふと飽きた。”今まで俺は何をしていたんだろう”と思った。」と。
今まで自分に大きく欠けていた部分を、あなたはいま強く求めています。貧しい家庭に生まれた人ほど「絶対に稼いでやる」と思うことでしょう。若い時にあまりお付き合いがなかった人で、大人になってから「いろんな人と付き合うぞ」という方もいます。小さい時に愛されなければ、大人になってから「いろんな人に愛されたい」と思うかもしれません。

強く欠けているところには、強いエネルギーが働きます。そこにリソースを注ぎ込むので、あなたは大きな時間やお金や思考を使っていくことでしょう。しかしその”欠落”が満たされ、ニュートラルになった時、何がおこるのでしょうか?

答えはそう、まさに人生の軸の変容が起きるはずなのです。生きがいが揺さぶられます。自分の欠落や大きなトラウマに対しても、しっかりとニュートラルな視点を持てた時、あなたの人格レベルは変わり、意識が変わり、見えている世界が変わります。'

この「ニュートラルな視点にたどりつく」ことは、言い換えれば”ととのう”ことであり、”プラスとマイナスを統合したインテグラル”になります。具体的には感謝することも、メリットデメリットを書き出し切ることも、瞑想もサウナも、トラウマと向き合うことも、嫌いな相手を理解することも含まれます。これらの方法は、ニュートラルにたどり着くための”超特急券”です。普段生活している時の感覚を超えて”ニュートラル”に整うことで「本当の本当の本当にやりたいこと」に気づくことができます。

超特急は早すぎるので、その道は過酷であったり、体をならすまで時間がかかったり、時には十分な効果を出せないかもしれません。逆に地道ながらに、間違いなく効果が出せる方法は「それでも今やりたいことを愚直にやる」という方法なのです。実際にやってみて、自分を満たし切ることができれば、当然、自然と、ニュートラルになるのです。

”やっぱりやってみないと自分は気づけない、仕方ない”と思った方も安心してください。そう思ったあなたも「この道ではないかもしれない」という違和感にすでに気づいています。あなたの直感は、思考のレベルを超えて進むべき道に薄々気づいているのです。まさにそれが、意識の根底にある”無意識”の訴えかけです。常識には囚われず、その内なる違和感・声に従っていけば、劇的に人生は変わっていくでしょう。この”無意識に気づく”ことはかなり上級編になるので、後書きですこし触れます。

なにより「ニュートラルになる」ことで、本当の自分に気づいていくことができます。それでは最後に「ニュートラルになること」への直接的な方法、すなわちインテグラルの手法について、みていきます。

↓第12章 統合する(インテグラル)につづく↓



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