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【AI資格】知識ゼロからでもG検定に合格するための勉強法

この記事はAI超初心者からG検定(2019#2)に合格した時の勉強方法をまとめたものです。私の経験が皆さんの学習の参考にしていただければと思います。特に「自分は文系だし、人工知能なんで無理じゃないかな」と感じている方のお守りになればいいなと思います。実際、どんな人でも大丈夫、合格できると思います。

受験前

最近では「AIに精通した人材になってほしいので、まずはG検定を受けてみてほしい」と新入社員の課題として勉強を促す企業が増えてきましたが、2019年当時はAIブームではあったものの、今ほどAIについて勉強しておこうと具体的な行動を起こす人は目立ってなかった印象があります。(自分が知らなかっただけかもしれませんが)
正直、人工知能という字面だけでなんか難しい気がして、当時は何から始めればいいのか全くわからず、とりあえず資格があるみたいだからとっておこうというくらいのものでした。まずは書店に行って関連書籍を探して、JDLAのサイトで出題範囲の確認とかしていました。
全くの素人、独学での勉強のスタート。本当にできるかなあと半信半疑でしたが、結果的にはちゃんと合格してその後、プログラミングスクールでも授業を持つことができるくらいにはなれたので、初心者・独学でもいけると確信しました。
学習の基本は、
概要を知る→例題を解いてみる→テキストを読む→チートシートを作って確認→さらに問題をやり込む
という順番です。

【学習開始〜1週目前半】:基礎学習&概要をつかむ

まずは、AIとはなんぞやということを把握するとこをから始めます。何せ、知識が全くない状態から人工知能という非常に専門的なことについて勉強を始めるので、これから学ぶものが何なのかをきちんと知っておくことが重要です。ここで、知っておく必要があるのは「人工知能に明確な定義はいまだにない」ということです。これは研究者の間でも意見が分かれるところで、元を正せば知能自体の定義が曖昧なので、人工だろうが何だろうが、定義できていないというのが実情でしょうか。そういう状況なので、書籍によっても書く方が微妙に違ったりするので、まずは「人工知能ってどんなことができるのか」ということから学ぶことにしました。以下の書籍が参考になりました。

人工知能がどんなものか大体理解できます。サラッと読めます。

AIはどんなことが得意なのか理解できます。このような書籍を最初の1週間でサラッと読んでおけば、大体の感じは掴めると思います。

【1週目後半】:テキストを1〜2周する

概要をつかむだけでなく、ちゃんとテキストも読んで学習したいという方は公式テキストも読んでおくと良いでしょう。ただし、この公式テキストは説明が少なかったり、何となくわかりずらい、試験にはでるけど触れていないワードがあったりなど、ちょっと使いにくいです。なので私は「ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)最強の合格テキスト[明瞭解説+良質問題]」をおすすめします。全体理解するならこれ一択でいいかもしれません。模擬試験もついているのが嬉しいです。

【2週目前半】:とりあえず例題を解いてみる

G検定の例題はJDLAのサイトに一部掲載されています。概要が掴めたら一度例題を解いてみて、どんな感じの問題が出るか、どんなところがわかりにくいかなどのイメージをつかんでおくと良いです。例題を無料で公開しているスクールもあるので、そちらも参考にされると良いかと思います。代表的なものをいくつかご紹介します。

無料で模擬試験を公開しているスクール
・Study-AI:

・AVILEN:

DIVE INTO CODE:

【2週目後半】チートシートが重要&単語になれる

学習を進めるにあたり、自分の学習メモなどを記録したチートシートが非常に役に立ちます。例題を解いてみて理解がしにくかったところや、よく間違える部分をメモしておくと効果的です。ただ、G検定は120分の間に200問以上の問題を解かなければならないため、結構焦ります。わかっているところでも、ど忘れしたり思いのほか時間がかかってしまうこともあります。幸いG検定はオンライン受験で、推奨こそされていませんが、試験中に検索したり資料を確認することができます。そこで、本番試験のお守りとして網羅的にメモは残した方が良いかもしれません。
 私の別の記事でも、シラバスのほとんどのKeywordについての解説と図を添えたチートシートを提供しますので、どこから勉強を始めたらいいかわからない、チートシートを作る時間がない、どんなことが出題されるのかわからないので参考資料が欲しいという方は、ぜひ学習の参考に、試験のお守りに、カンニングペーパーに活用していただければ幸いです。特にAIの歴史や動向については時系列が分かりづらいと私個人が感じていたので、わかりやすいようにまとめています。まずはこのチートシートに目を通してから、書籍を読み始めても効率よくAIについての概要が掴めるのではないかと思います。

【3週目】:AI活用事例や時事問題も拾っておく

G検定は出題範囲が公開されていますが、範囲外の内容も相当数出題されます。また、かなりの割合で、AIの社会実装の実例や時事問題、関連法規に関する問題が出題されます。このような「AIと社会との関わり」に関する問題はG検定特有の内容です。これに対応するには「AI白書」をざっくり読んでおくのが対策としては良いのではないかと思います。例年自動運転についての出題も多いのですが、関係法規も含めかなり参考になると思います。

ただ、やはりこれだけで完璧に解答ができるかと言われればそういうわけではないです。出題範囲が多岐にわたるので、この分野でもチートシートで事前に出題数が多いキーワードを控えておくことが効果を発揮します。

【4週目〜】問題を解きまくる

情報のインプットや整理をしながら本番までは問題集を解きまくりましょう。とにかくより早くアウトプットできるようになる。わからない問題は飛ばす、飛ばさないなら素早く検索して解答するという3つができれば大体合格できます。G検定は試験中の資料検索が可能です。チートシートや検索だけでは合格は厳しいと思いますので、最後にとにかくアウトプットしましょう。おすすめの問題集もご紹介しますので参考にしてください。

黒本と呼ばれています。解説が詳しく、参考書として良いと思います。ただ、解いては確認という繰り返しよりもテキストの代わりとして使えるくらい解説が充実しているので、人によっては最初から黒本+チートシートだけで勉強してもいいかもしれません。

試験範囲の内容がしっかりとまとめられていて、自然と実力がつきます。テキストと合わせてやり込んでおけばまず間違いないです。

無料・安価の講座も利用してみる

書籍だけでは何だかわかった気がしない、とかうまく進められないという方は無料、もしくは安価で受講できる講座を受講するのも良いでしょう。通勤通学の時間や、昼休みなどスキマ時間に軽い気持ちで視聴するだけでも効果はあります。いくつかご紹介します。

・中学生からわかるAI入門講座(Study-AI)
AI実装検定B級の公式教材です。

・人工知能基礎(Zero to one)
東京大学の松尾豊教授が監修されています。学習コースはほぼ公式テキストに沿った内容で、手元でテキストを読みながら聞き流して活用できます。動画の都度ミニテストが出題され、合格しないと次に進めない仕組みなので、再学習に利用することもできます。

・G検定実践トレーニング(Zero to one)
G検定の出題範囲に対応した、選択式練習問題に特化したコースです。単元ごとの出題があり、問題によっては図を使った解説も用意されていて、超初心者にはおすすめです。

・AI For Everyone(すべての人のためのAIリテラシー講座)
AI/ディープラーニングについてまず「知る」ための無料エントリー講座です。deeplearning.aiとJDLAが提供しています。
Coursera(コーセラ)という、オンラインで大学や企業が提供するコースが受けられる学習サイトに無料登録すると受講できます。このCourseraの受講修了証をご提示すると、G検定を30%引き(一般:9,240円、学生:3,850円)で受験することができます。

試験当日

チートシートに事前に目を通しておく程度にしました。試験は午後13:00からでした。当日やりすぎても疲れるだけなので、確認だけにとどめておきました。試験前にPCを2台立ち上げ、解答用と検索・チートシート確認用に使用しました。試験はとにかく時間との勝負なので、立ち止まらず、1問に時間をかけすぎないようにどんどん進めました。本番は以下のことに注意しながら解答しました。

  • 1問1分以内に解答

  • 調べて速攻終わる問題は先に解答

  • 10秒考えて無理なら飛ばす

  • 残り時間/未解答数が20〜30秒なら大丈夫

まとめ

とにかく範囲が広く、本番では時間がないのがG検定です。ただし、エンジニアやプログラマでない方であれば、G検定に合格するくらいの知識があれば、実際のAI関連業務で意味不明な会話はなくなり、開発チームとのコミュニケーションがスムーズになるのは間違いないと思います。私自身その後も学習を継続して、上位資格のE資格を取得しました。G検定の合格後も新しい技術にコミットしていけば、AI恐るるに足らずどころか、強い味方にさえなってくれそうです。私ももっと精進していきたいと思います。

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