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【書評】史上最強の投資家バフェットの財務諸表を読む力

書籍情報

書名:史上最強の投資家バフェットの財務諸表を読む力
著者:メアリー・バフェット
   デビッド・クラーク
訳者:峯村利哉
出版社:徳間書店
出版年:2009年

バフェットの名を冠しているが普通の財務諸表分析の入門書。副題に”大不況でも投資で勝ち抜く58のルール”とあるが単に「損益計算書とは何か?」を説明するといった項なども含めて58項なのでルールと呼べるものは少ない。加えて、バフェット流のユニークな視点はほとんどないので期待して読むとがっかりすると思う。

ただし、財務諸表分析の入門書としてみれば、事前知識がなくても読めるようにやさしく書かれている。各項4ページぐらいの長さなので、通勤時間やトイレの様な隙間時間でも充分読めるだろう。腰を据えて読み込むよりは隙間時間に読むのに向いている本だと思う。

レベル的には本当に初めて会計を学ぶ人でも読める程度。
例えば、セグメント別の情報や財務諸表以外の情報と連携させて評価するといった踏み込んだ内容には触れていないし、PERやPBRといったバリュエーションについても充分な言及はない。

実践的にはもう少しレベルを上げる必要があるとは思うけれど初めて会計を学ぶ人の1冊目として、ある程度勉強した人のエクササイズとしてという様な用途であればよい本だと思う。

併せて読むと面白い本

会計は嫌いだ楽しくないという方も多いと思うので、楽しく読める会計の本をいくつか紹介する。紹介した本以外の本も同著者の物は楽しめると思う。


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