家を建てるコスト① ~坪単価に要注意~

坪単価は家本体のみの単価


家づくりを始めるにあたり、まず予算を検討しますよね。
「月々の支払いをXX万円にすると、借入金額は○○円くらいが現実的? そこから土地代を引くと、家にかけられるのは△△万円くらいか。ふ〜む・・・」と考えられたと思います。

そして、ネット上でメーカー各社の坪単価などの価格帯情報をもとに予算に合いそうなメーカーを選んでいくと思います。ここで、"坪単価"は家本体のみの単価であり、もろもろ込みの単価ではないことに注意しましょう。

例えば、家(上モノ)にかけられる予算が3000万円で、延床面積30坪の家を建てる場合、単純計算で3000万円/30坪 = 坪単価100万円の豪華な家を建てられると思うかもしれません。しかし、実際に家本体にかけられるコストはその7割の坪単価70万円(この場合2100万円)が目安と言われており、残り3割(900万円)は外構や造成、諸費用に払うことになります。

坪単価100万円であればハイコストメーカーを選べますが、坪単価70万円であればミドルコストメーカーになるので、選択肢もガラッと変わります。
さらに消費税もかかりますし、都心部では地方よりもコストが1~2割高くなるので厳しめに想定しておいた方が良いです。

見積もりをもらってから、「ん?予算めちゃくちゃオーバー? ( ꒪◊꒪)ギョェェエエェェ!」と気づくのは遅いので、予算の7割が家本体価格になる坪単価のメーカーを基準にしながら、その上下のメーカーも見てみて、各社の違いを比較しながら選んでゆくとよいでしょう。

坪単価はただの目安

もう一つの注意点は、坪単価はそのメーカーの標準仕様の全国平均的な単価であり、必ずそのコストに収まるわけではないということです。
もしあなたがそのメーカーの標準仕様よりも高い仕様・性能を求めると、価格は坪単価をどんどん上回ります。また、都市部では様々な制約があるためにネット上の坪単価より高くなります。
どのメーカー(工務店)も縮小傾向にある住宅市場でしのぎを削りながら商売しているので、坪単価が安いところは必ず何かしらのコスト削減をしています。削減内容はメーカーによりますが、そのメーカーの標準があなたの求める家づくり・仕様に近いかどうかを確認しましょう。

  • 人件費を削っている場合:打ち合わせ回数が少ない、担当の方が忙しくて対応が悪い、インテリアコーディネーターや外構などの担当はつかない、現場の人件費を削っている、などが考えられます

  • 材料を削っている場合:耐震等級が低ければ、木材が少なくて済みます。また、標準化やメーカー指定など一括大量仕入れによりコスト削減しており、それ以外の材料を選べない可能性があります。間取りも〇〇mm単位でしか変えられないなど、いざ打ち合わせを始めると色々な制約に気づくことになるかもしれません。

  • 広告費を削っている場合:まず、そのメーカーに出会える可能性が下がります。また、モデルハウスが無いので実物に触れられる機会も少ないです。(オーナー宅訪問を依頼してみましょう)

坪単価はメーカーを検討する際に役立つ情報ですが、あなたが家づくりに求める他のことも同時に考えながら、自分に合ったバランスの良いメーカーを探していきましょう。当初なんとなく決めた予算が妥当かどうかも見直していく必要があると思います。

最後に坪単価情報のリンクを貼っておきます


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