見出し画像

マンション管理会社から契約解除の申し入れがあったらどうしますか?

一般社団法人マンション管理支援センター(東京都千代田区東神田2-8-7 )
が主催するセミナーに参加しました。タイトルは「管理組合が管理会社から選別される時代、逆風下の管理組合運営はどうすればよいのか」、講師はマンション管理士の飯田勝啓先生です。

これまではマンション管理組合が管理会社を選ぶイメージがありましたが、今は逆の流れが起きているそうです。例えば「人件費高騰につき、値上げします!」、「値上げに応じなければ管理を止めます!」 というような通告を一方的にして来る管理会社が出てきているようです。背景にあるのは人件費の高騰と人手不足です。マンション管理に携わる人材が全体に不足している事、そして最低賃金なども上がり清掃などのコストも上がってきている為、管理会社から見て採算が合わない契約は止めていこうという流れがあるようです。
 
先生からのアドバイスは次のようなもので、知恵を出し合えば必ず解決策はあるとの事でした。
・管理会社から値上げ通告があっても動揺しないで冷静に。
・管理会社が離れることを必要以上に恐れない。捨てる神あれば拾う神あ
    り。
・値上げが適正かどうか、根拠を確認する。
・合理性がある場合とない場合を見極める。
・管理組合(理事会)が一丸となって対応する。
・無関心な組合員にも丁寧なコンタクトを。
 
具体的には次の5段階のステップで考えてみてはとの提案がありました。
①まず値上げの理由を確認する。人件費のみなのか、便乗値上げになってい
    るものはないか?最低賃金は10年前の850円から現在1072円(2
    022年)で上昇率は26%、その範囲での話は納得できる。
②納得できない場合は、他の管理会社に現行仕様を基に見積もり依頼する。
③相見積もり比較で適正金額確認し、価格の妥当性の確認をする。
④見積もり先と話し合い、内容と価格以外の品質の違いも確認する。
⑤値上げを容認するか管理会社を変更するか判断する。
➅変更なら総会へ上程する。
 管理会社によっては事実上の撤退表明をするため、「この金額なら受けないだろう」という条件で提示する事もある。「管理会社の本音を見極めよう!」との事でした。
 
その他の注意点として、大規模修繕工事の受託を重視している管理会社は、極端に委託管理費額を下げて受注し、大規模修繕工事で収益をあげるビジネスモデルの会社もある。こういう場合は大規模修繕を受注できないと管理会社の思惑と外れる為、契約解除の方向に動く事も考えられるので注意が必要との事でした。もし、皆さんのマンションに管理会社から契約解除の話が来たら、飯田先生のアドバイスを思い出して対応していただきたいと思います。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。今後もあなたのお役に立てる記事を投稿していきますので、スキ・コメント・フォローなどを頂けますと感謝感激です。宜しくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?