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#30 誰でも読めるMTG英語 「上陸」は覚えなくて良い?

Landfall

今回のカードはこちら

《方解石のカミツキガメ》

ゼンディカーブロックのワールドウェイク収録のコモンですね

注目すべきは下の「Landfall(ランドフォール)」
これに続く文の前半を見てみましょう

Whenever a land enters the battlefield under your control,

「Whenever」は誘発効果である事を示す「たび」なので
「土地があなたのコントロール下で戦場に出るたび」
となります。

この誘発効果なら現スタンダードにも存在してるのでご存知でしょう
そう、「Landfall」の意味は「上陸」です

しかし重要なのは、これがキーワード能力ではなく能力語であること
能力語とは、似た能力をまとめたルール上の意味は無い単語
つまり、読むべきはこれに続くカードテキストだけであって
ルールを把握する上で能力語を読める必要性は無いんです


……と、ここまでが論理的な堅苦しい説明
感情的な意見としては覚えられるなら覚えた方が良いと思います
ストレージを漁る時とかも、早く読める方が便利ですし
特に「Landfall」は「Land」と付いてるので覚えやすいので


switch

では「上陸」で解決される効果も訳していきます

you may switch Calcite Snapper's power and toughness until end of turn.

助動詞「may」は「してもよい」
動詞「switch」は一旦そのまま「switch する」としましょう
「Calcite Snapper」はカード名なので
「Calcite Snapper's」は「このクリーチャーの」
「power and toughness」はそのまま「パワーとタフネス」
「until end of turn」は「ターン終了時まで」

まとめると
「あなたは」「ターン終了時まで」
「このクリーチャーの」「パワーとタフネスを」
「switch してもよい」
となります

動詞「switch」の意味は「入れ替える」です
MTGではパワーとタフネスを入れ替える時にのみ使われる動詞なので
そこを意識して読むと早く読めるかもしれません


Shroud

上のキーワード能力も訳していきます

Shroud (This creature can't be the target of spells or abilities.)

まずは注釈文から
「This creature」は「このクリーチャー」
「can't be the target」で「対象にならない」
「spell」が「呪文」で「ability」が「能力」なので
「of spells or abilities」で「呪文や能力の」

まとめると
「このクリーチャーは」「呪文や能力の」「対象にならない」

#24でやった「呪禁」の注釈文に酷似していますね

しかし、これには「your opponents control」がありません
つまり自分の呪文や能力でも対象に取れないという事

なので「Shroud」とは「被覆」となりますね

スタンダードやパイオニアのプレイヤーには
馴染みのない能力かもしれません

英単語における「shroud(シュラウド)」の意味は「覆う」
いつも通り直訳で助かります


おまけのhomework と 使役動詞

今回のおまけ問題はこちら

《焼尽の猛火》

誘発効果じゃない「上陸」のカードです

ですが、その「上陸」の条件の英文法が何か変ですね

If you had a land enter the battlefield under your control this turn,

過去形「had」と現在形「enter」で動詞が2つあります

「have+過去分詞」の完了形は#8でもやりましたが
「enter」の過去分詞は「entered」なので、それとも違います

では、これは何かと言うと
「have+目的語+動詞の原形」で「〇〇に~させる」の使役動詞なんです

なので
「If you had a land enter the battlefield under your control this turn」は
「あなたがこのターンあなたのコントロール下で土地を戦場に出させたなら」
となります


さて、この使役動詞の意味さえ解れば、後はきっと訳せます
「instead」が解らない方は、#22を参照してください

答えはこちら↓で確認できます
(日本語カードのテキストだと使役動詞の部分の「あなたが」に当たる表現がありませんが、訳す時はあるものとして扱って下さい)

それでは、また次回


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