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靄(もや)のかかったマラソン

最近の私はどうしてしまったんだろう。
今までは何かに向かって走っていたような気がする。





仮初の、でも自分にとっては人に胸を張って話していたはずの夢があった。
いや、もしかしたら周りに「夢がない」そう口に出してしまったら自分はいったい何のために学び、大学に入り、行動しているのかわからなくなってしまうからその仮初を本当の夢のように話していたのだろう



だが、その夢を叶える道中だと思って走って走って走り切った先には何もなかった。
あったのはただの疲労感、無力感。顔を上げると仮初の夢などどこかに吹き飛んでいて何の目標も目指す指針も初めからなかったのだと気づいた。


それをどうしても認めたくなくてただ夢があるかのようにふるまい、笑い、行動していた自分が馬鹿らしくなった。

周りの人はきっと「そんなことはない」そう言ってくれるのだろう。
私も周り人がそのように嘆いていたらそのようにいうのだろう。
「それもきっと力になる」と。


当事者としては頭ではそうかもしれないと分かっていても現状を変えられていないのでなんの助けにもならない。
見ていたはずの星、道がなくなって焦燥感にかられるこの気持ちを持ったまま大学という勝手に動くエスカレーターに乗っているのだから。


このエスカレーターを降りるという選択肢は私にはない。
家族がそれを許さず説明する力も私にはないのだから。
あと1か月。
夏休みが終わるまでにこの靄はなくなるのだろうか。


もがいて苦しんで苦しんでどうか窒息死はしないようにしたい。

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