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<本と映画の答え合わせ>第9回「老人と海」
【本】
〇タイトル:老人と海
〇作者:アーネスト・ヘミングウェイ
〇感想:
・2回目の読了。前回30年ほど前に初めて読んだときと比べ受け止め方は殆ど変わらない
・一方でアメリカ、キューバの地理、メジャーリーグの選手等に詳しくなったことからジョー・ディマジオが誰なのか、舟がどのあたりを漂っているのか見当がついた
・個別には老人の誇りと不屈の闘志とカジキに対する敬意、サメの襲来が意味する不条理そして無慈悲、少年の老人に対する尊敬等、また、全体を通して忍耐、勇気、希望等分かりやすく読者に伝わる
・ゆえにあらゆる世代で楽しめる不朽の名作であろう
・ヘミングウェイの文体は言い回し、比喩が少なくストレート
〇評価:○
【映画】
〇The Old Man and the Sea(1958年)
〇監督、主演:ジョン・スタージェス監督、スペンサー・トレイシー
〇感想:
・本(原作)はあまりにも有名で1度は読んだことがある人も多いと思うが、映画を観た人は少ないのではなかろうか。
・良い意味で自分の想像を裏切った。舟は大人が2人乗れる程度と小さく、オールと帆で進み、公園の池のボートを一回り大きくした程度。勝手に小型エンジンくらい積んでいるものと決めつけていたが、老人は救命用具も身に着けておらず、これでは巨大カジキと戦えない。
・カジキを舟に横付けし港へ引き上げるシーンではその大きさを実感できる
・バックミュージックがオーケストラの演奏の如く、カジキとの格闘やサメの襲来ではその迫力を、また終盤の哀愁漂うシーンを盛り上げる
〇評価:◎
【総合】
〇感想:
・本の魅力の1つは自分の想像を膨らませることができることであるが、今回のように映画が自分のイメージよりも過酷な状況で描かれている場合、感動が一層深まることを知った
・主人公は若者ではなく人生の終盤に差し掛かり優しさが表に出てくる一方で誇り、闘志を失っていないサンチャゴ、そしてカジキ、サメ、トビウオ、鳥等すべてを含めて海、タイトル「老人と海」について理解が深まった
・カジキの大きさと鋭い吻、次から次に襲ってくるサメなど可視化されることで迫力が増し、印象が変わるので本を読むだけではなく映画も観ることをお勧めする
・第4回で取り上げた「白鯨との闘い」のように最新の技術で映画を撮り直してほしい。なお、サンチャゴを同じく老齢期に差し掛かった大俳優トム・ハンクスが演じればほぼ一人芝居となることも含め彼の集大成となるのではないか
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