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心配性なのか、要領が悪いのか

旅の荷物がどうしても多くなる。

自分では最低限にまとめているつもりなんだけど、
数人で旅行に行く時なんかは、私の荷物は誰よりも多い。

旅慣れている人ほど荷物が少ない、って言いますよねぇ。
旅慣れてないから仕方がないのです。


キャンプに関してはもうキャンプ歴も長いので、
初期に比べたらだいぶ少なくなってきたと思うけど、


それでもまだ荷物が多い、と元カノによく言われた。


元カノの荷物は確かにコンパクトにまとまってはいたけど、

結局、


あれを忘れた、これを忘れた、

ネリケシが持ってくると思って持ってこなかった

あれ貸して、それ貸して、

あれ持ってる?さすがぁ


となるので、要領のいいやつだなぁと思ってた(笑)


思い出した。

息子が3歳くらいの時にキャンプデビューしたんだけど、
季節は秋、キャンプ地は房総半島の山の中。


とにかく寒さが心配だった。
自分や元嫁2はなんとでもなるけど、

3歳の息子が寒くて眠れなかったらどうしよう、とそればかり考えていて、


まだネットのキャンプ場の口コミとかそういう土壌もなく、

キャンプ場に電話して夜の気温とか聞いて、
結局寝袋とは別に普通の布団セットを持っていった(笑)


今考えると、いやぁ、それはないわ(笑)と笑えるけど、
当時は何の迷いもなく布団積んでったな(笑)

不便さを楽しむのがキャンプの面白さだと気がついてからは、
無ければなんとかなるものは持っていかないようになってきたけど、


無ければなんとかなるけど、あればやっぱり便利だし快適だよねぇ
なんて邪な気持ちでついつい持ち物に入れてしまうこともある。


初めて富士山に登ったときのこと。
あとにも先にもその一回なんだけど、


フルマラソンが趣味な友だち(男)と、
彼の知り合いのだいぶ変わってる女性と、
三人で登ることになった。


何が変わってるかって、

その女性は一人でマチュピチュを見に行くような行動派で、

まぁいちおうツアーだったみたいなんだけど、日本人は彼女しか居なかった、おまけに英語はまったくダメ

でも一人で行っちゃうんだから、なかなか肝の座った人なのであった。


まぁまぁなかにはそういうアクティブな女性もいらっしゃいますが、
なんとそのツアーの食事で食中毒が起きちゃったらしいんだけど、


彼女だけは同じ物を食べて飲んでいたのに、なんともなく 
ピンピンしてたと言うから、変わってるというか、

なんかちょっと根本的に人間離れしている人なのだ。


登山口で、二人と合流した。

二人ともさすがに半袖半ズボンなんてことはなかったけど、
持っていたリュックが街中で使うようなサイズのものだったし、

靴もいちおうくるぶしまで隠れてたけど、それほど登山靴してないやつ。


私は…。

本格的な50lの登山ザックに、

携帯酸素ボンベや替えの服や、緊急時の医療セットや、

疲労回復のレモンの砂糖漬けのタッパーやらをぎっしり入れてた(笑)


服装は、確か南米のどっかの国の山岳部隊の上下。もちろんカーキ色だ。


悪天候に見舞われるかもしれない。

一人で滑落して救助を待つことになるかもしれない。


頂上はそうとう寒いらしいから防寒も兼ねて、

でも途中は汗もかくから乾きやすいのがいいな、

と何ヵ月も前からあれこれ悩んでたどり着いたのが山岳部隊の軍服だったのだ。


富士宮口には結構な人が居たけど、
私だけだったな、軍服着てでっかいザック背負ってたの(笑)


その時撮った写真には、

軽装の二人に挟まれて、緊張と羞恥心でひきつり笑いの軍人が写ってるわ。


結局、マチュピチュから余裕で生還した女性が富士山もなんなくクリアして、


私と友人は、

もう足があがらねぇ…。

と泣き言言いながらもなんとか登りきり、


しっかり、携帯酸素も甘酸っぱいレモンも役に立ったのよ、ほらね(笑)


帰りは須走ルートで、砂走りならぬ転げ落ちで身体中砂だらけに。

ジャングルから生還した人にしか見えなかったらしいっす。


まぁまぁ、富士山は遠くから眺めるのが一番だ、と学んだ日でした。

えっ?荷物の多さ?

要領が悪くても心配性でもまぁいっか(笑)と今は思う。

あれば快適ならあったほうがいいし。

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