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38【恋愛小説もどき×親友との思い出】めがね語りの回

「ぽに、最近いろいろありそうやなあ、、
 お前は?好きな人おるん?」

めがねくんからのご質問
不意打ちだったので、ちょっと動揺してしまう、、、

「ぽにの事情ね、実は私もよく知らんねん、聞かへんし」
「根ほり葉ほりしたら、怒りそうやもんな笑」

「でも、他の人の言うことほっとこうぜ
 あいつは口悪いけど、優しいし、いいやつやで」

私は、めがねくんのこういうところが好きだ
見た目で人を判断したり、
噂を鵜呑みにしない
こころの目で人を見ている
そして、さりげなく、あたたかい言葉をくれる
めがねくんは優しくて、いいやつなんだ

それにしても、めがねくん、君はね、、
まあまあ関わってると思うけど、気付いてないの?

私は、めがねくんのことが好きです

でも、この思いは私の中だけにとどめておくね
めがねくんが私のことを恋愛対象として見ていないのは、
ちゃんと分かってる、、、
私も一応、男子に好かれたことがある
だから、分かるねん、、、悲し、、
それでも私はめがねくんに近づきたい気持ちで動いている
そして、びっくりさせないように、
めがねくんが許してくれる距離感をいつも探っている

めがねくんがモテる理由の一番は、、、
恋愛にガツガツ、ぎらぎらしていないところだと思う
その余裕が、めがねくんの魅力をより一層ひきたてて
カリスマ性をもたせている、そんな気がする
「引き」の美学というのかなあ、、、

めがねくんの彼女のポストは、
多分もうあの写真の子に決まっている気がする
それは、私の中で確信に近かった

恋愛初心者なりにも、
私には恋愛の信条というのがあって、
まず、苦しい恋愛はしたくない、というもの
女子の恋愛相談にのっていると、みんなしんどそうやなあと思う
せっかく素敵な人と出会えたんやから、
私は好きな人が自分の支えやパワーになったり、
何かしらお互いに向上するようなものであって欲しいと思っている

私は、めがねくんに教えてもらったことがある
彼女のポストはひとつかも知れない
でも、愛には色んな種類があって
情熱的なものもあるけど、
陽だまりみたいに穏やかなものもある
恋愛もあれば、友情もある、人間愛もある、、、
ただ、相手が望まないものを望んでしまうと、
そのギャップに苦しくなっちゃうのかも知れない

たとえば、お互いが求める形でこころが繋がっていれば、
「恋愛」とは違っていても、
それは「愛」なんじゃないかな

だから私は、私がもっている愛情の種類で、できることで
めがねくんが望むものは何かなーって考える
そういう時間が楽しい
そう、恋愛は楽しいのが一番!

私はめがねくんの、その圧倒的な才能に惚れている
めがねくんがこの先つくるものが気になる
できればずっと追いかけたい
もしかしたら、めがねくんは世に評価されないかも知れない
それでも私は彼の才能にずっと魅了され続けるかも知れない
そんな予感がしている

この時の私の予感は、見事的中した
私は、めがねくんのつくるものが好きで
それはその後もずーーっと変わらなかった、、、
ミニシアターでも、小さなイベントでも、僻地でも、エロいのでも、
めがねくんのつくったものをできれば全部観たい!

今、彼のつくるものは苦労なく普通に観られる、どこでも観られる
めがねくんが評価された日、私は嗚咽するほど泣いた、、、
ただしそれは、この時からだーいぶ先のお話になる

「ほんで、お前は好きな人おるん?」
「内緒」









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