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患者から見た薬剤師の色々

初めまして、note閲覧ありがとうございます。
また本日は国家試験発表の日ですね、皆さま試験お疲れ様でした。

名前の通り、薬剤師をリタイアしたブラウンと申します。
リタイアの理由は今回のnoteとは関係がないのでスルーしますね。

表題の通り、このnoteでは患者さんから見た薬剤師さんについてお話しようかと思います。
読んでくださる方は薬剤師の方もいれば一般の患者さんもいるかもしれませんので、噛み砕きながらお話していきます。
また、このnoteは患者さんを大事にしたい薬剤師さん向けのnoteとなります。他の主義の方には合わない可能性が高いですのでご了承ください。

患者さんは薬局に入り、まず最初に処方箋をお渡ししますね。
多くの薬局ではまず医療事務の方にお渡しすることが多いと思います。

このとき、患者さんは薬局に入った時点で最初に見るのはどこでしょうか?
渡す医療事務の方?調剤室にいる薬剤師さん?他の人に説明してる薬剤師さん?
いいえ、まず見ているのは待合室にいる他の患者さんです。

携帯を見て暇を潰している人もいれば、お子さんを連れてお疲れな親御さん、待ち時間にイライラしている方、意識せずに様々な人を視界に入れています。
その後に処方箋をお渡しする受付を見るわけですね。
そしてお渡しした後に保険証等やり取りがあり、待合室に座ります。

ここでまた質問ですが、待っている患者さんは薬剤師さんを見ていますでしょうか?
勿論一部の方は見ていらっしゃいますが、殆どの患者さんは見ていません。
のんびりと身体を休めているか、携帯を見るか、病院で説明を受けた紙を読むか、設置されているテレビや雑誌(コロナで雑誌は減りましたが…)を見ていることが多いでしょう。

そして人によってはお医者さんへの確認のため質問をされたりしつつ(便宜上以下疑義と略します)、お薬が出来たと呼ばれ説明を受け、お会計をし、薬局を出ます。

ここまで薬局の中での患者さんの動きや視線をかなり雑ではありますが挙げてみました。
薬剤師と患者さんの関与があったのは、最後の疑義とお薬のお渡しと説明、この部分だけですね。

薬剤師の処方箋に関するお仕事は簡潔にいえば処方監査、調剤、監査、投薬、薬歴と分かれます。
患者さん視点で関わることがあるのは調剤=待ち時間として、投薬、つまりお薬の説明とお渡しだけになります。

患者さんから見る薬剤師は「薬の説明と渡してくれる人」ただそれだけなんです。
それだけですが、逆にいえばこの部分で印象の全てが決まります。

薬局の口コミで悪い評価を見たりしますと、
「説明がよくわからない」
「薬剤師が不親切」
「声が聞こえない」
「待ち時間が長い」
「受付の態度が悪い」
などが多く見受けられます。
(他にもあるだろう、という方は一旦他のは無視して、そちらは日頃の改善点として意識してください)
「薬局が汚い」など設備の低評価は少なく、人との関わりでの評価が多く付けられていますね。

患者さんと薬剤師との接触は少ないのにも関わらず、なぜ人との関わりに関する評価が多いのでしょうか。
読んでくださる方はお分かりかと思いますが、関わりが少ないからこそ目についてしまう、ということですね。


人は見た目が9割だとか言いますが、薬剤師の場合は投薬、お薬の説明とお渡しが9割となっています。

調剤室での動きだとか、調剤室で会話しているだとか、何か揉めているだとか、そんなことは多くの患者さんにとって気分は良くないがどうでもいいこと、になるんです。

大事なのは会話が行われる投薬の際に、どれだけ自分(患者さん本人)のことを見てくれたか、その一点が重要です。

薬剤師のお仕事はお薬を適切に使用すること、医師へ患者さんの状況を伝えること、必要な報告を出すこと、様々ありますが患者さんから見た薬剤師には全く関係がないんです。
もちろん疑義により「◯◯について先生に確認しましたところ別のお薬に変更になりました」などの一言が発生したら、「この薬剤師さんは見てくれてるな」と印象がつきます。

では疑義のない、普通の風邪の患者さんへはどのように対応していますでしょうか。
薬剤師さん、ルーティンだからとつまらなそうにしてないですか?
待ってる人が多いから手早く、と患者さんに気が付かれないように説明を早く切り上げようとしていませんか?
それ全部、多くの患者さんは感じています。

薬剤師さんの投薬風景を調剤室や隣の投薬ブースから見てきましたが、薬剤師さんの多くは患者さんを見れていないです。
目を合わせることや顔を見ること、表情の動きだけの話ではないです。
投薬している中で、患者さんが何を思っているか、何を感じているか、相手の表に出さない中を読んでいないんです。

多くの患者さんは、薬剤師に期待はしていない、いざという時に何かしてくれればそれで十分、そう思っています。

医薬連携が重要な薬剤師さん、薬の知識が重要な人、薬局や会社全体の利益が重要な人、お金が稼げればいい人、様々な薬剤師さんがいます。
でも、それは薬剤師の意識であって、患者さんの投薬の時間には1ミリたりとも関係がないんです。

コミュニケーション能力が無いから自分には向いてない、とかでもありません。
所謂コミュ力が高い薬剤師であっても患者さんを見ていない人ばかりです。

ここまで読んでくださった方、患者さんを第一に考えたい方、患者さんに投薬をする時に少しだけ「患者さんは何を思って説明を聞いているか」を意識して患者さんを覗いてみてください。
スピリチュアルでも何でもなく、覗き込んだ時に患者さんと目が合ったとき、患者さん第一な投薬が少し実現出来るはずです。

もちろんこれはリタイア薬剤師のn=1な意見ですし、多種多様な考え方や方法がありますので絶対とは言いません。
覗き込む他にも、手指の動き、視線、顔の筋肉の動きなど、観察出来る情報は多くあります。

経験則になりますが、多くの患者さんはほぼ同じ感情で説明を聞いてくれています。
その感情は、過去にその患者さんが出会ってきた薬剤師さんが積み重ねた結果が出ているものです。

ぜひ薬剤師の方は患者さんを覗き、その感情に触れてみて頂きたいのです。
患者さんから見た薬剤師は一体どう映っているのか、それが見れたらまたひとつ保険調剤薬剤師として成長が出来るはずです。

ここまで読んでくださった患者さんは、是非自分に合った薬剤師さんを探して、その人の薬局を利用してください。


ご拝読ありがとうございました。
少しでも健康が皆さまにありますように。

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