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#003 学級経営の心得① 子供のことを第一に考える

 私が学級経営をする上で、一番大切にしていることは「子供のことを第一に考える」である。当たり前のように思うが、実際に「子供のことを第一に考える」ことは難しい。

子供のことを第一に考える 保護者対応編 

 過去に色々な保護者の対応をしてきたが、保護者から要求されたりクレームをもらったりすると、つい言われた通りに対応してしまうことがある。保護者を鎮めることが現段階において子供にとっても最良の方法だと判断できる時は、要求を飲むこともある。しかし、保護者が熱くなり引くに引けない状況になっていたり保護者のプライドのようなもので要求がエスカレートしている時は、言いなりになることが子供のためになるとは限らない。保護者のプライド傷つける必要はないが、保護者の言いなりにならないように気をつけたい。
 保護者にとって、我が子が一番大切である。だからこそ、保護者の言いなりで対応するのではなく、子供のことを第一に考えた方法を提案することで保護者からの信頼が得られる。うまくいかなくても子供のことを第一に考える過程を共有することで次の手を考える際も、学校や教師と戦う姿勢ではなく協力する姿勢で話をしてくれるようになる。

子供のことを第一に考える 職員編

 意外と見逃されがちなのが、職員間でのやり取りだ。上司からのトップダウンであったり後輩が苦しんでいる姿を見たりすると、上司や後輩のことを考え判断してしまいがちである。結果、子供にとって有益とならないことがある。もちろん、勤務時間という限られた時間でできる内容を提案する必要があるが、思考停止で「これまでやっていたから」などと提案している場合は、一石投じる必要がある。10年前と今では時代も大きく変わっているため常に新しいものが求められる。一方で経験や理論をもとに考えた方が良い結果をもたらすこともある。
 何も同僚と戦うといっているわけではない。同僚の心身の健康が、何よりも子供のためになる。だから、意見を伝えるときは必ず相手の考えを受け入れてからこちらの考えを伝えるようにする。そして、主語を子供にする。意見が対立してくると互いに熱くなりストレスを与えてしまいがちである(→自分のことです)。だからこそ、穏やかに主語を子供にして話をしたい。

子供のことを第一に考える 自分自身編

 三つ目は、自分自身の言動を見直すことである。これはかなり意識を高めないと難しい。まず、上記の保護者編・職員編においても、保護者や職員に提案する内容が子供のためになっているかをよく考える必要がある。自分自身が積み上げたキャリアを過信していたり自己満足でうまくいった過去の事例を挙げてしまったりしていないかを考える。私は教員になった頃から子供のことを第一に考えるようにしてきた。だからこそ、保護者や同僚にも意見を言ってきた。しかし、振り返ると子供のためと言いつつ、自分のやり方の正当性を押し付けていた時もあった。これは一番厄介なことである。
 また、教師も人である。楽をしたいがために子供のことを考えないで対応してしまうことがある。丸つけを子供自身にやらせるにしても、教師が楽をするためではNGである。一方、間違いを自分で気付かせ、すぐに直しをすることで効果が高まるという子供のことを第一に考えた意図があるならOKである。少し考えて、子供のためになる選択をしていくようにする。

まとめ

 子供のことを第一に考えることの大切さを三つの視点でまとめてみた。「子供のことを第一に考える」と言うことは簡単だが、実際に行うのは難しい。特に、教師のメンタルが安定してなければ、できないことである。従って、一番大切なことは教師が無理することなく、ゆとりを持ち心身ともに健康を保つことである。
 教師が心身ともに健康な状態で、子供のことを第一に考えることができると大きな失敗もないし、子供は確実に成長する姿を見せてくれる。

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