マガジンのカバー画像

本が好きだった自分へ(本の話)

25
図書館司書の資格を取るくらい本が好きだったのに、最近ほとんど読まず。気になる話やまた読みたい記事も載せてます。
運営しているクリエイター

#小説

元漫画編集が初めて小説に挑戦したら、すべてがぶっつけ本番すぎた

はじめまして! 文芸編集部の稲熊と申します。 一年ほど前にポプラ社に入社いたしました。 以前は漫画の編集をしており、文芸編集者としては新米なのですが、この度『余命一年、夫婦始めます』という作品を担当させていただきました。 約一年前、入社してすぐに取り組んだ企画なので 、 文芸の世界は初めてづくし。 「えっ、小説ってこうなんだ!?」「ここは漫画と全然違う!!」 などなど、ありとあらゆる新鮮さと驚きをもって必死に作り上げた、 ものすごく思い入れの深い一冊になりました。 元漫

衝撃的な冒頭シーンから引き込まれる一冊! 真保裕一『英雄』内田剛さんによる書評を特別公開

■戦後史の空気を再現した傑作サスペンス  なんと濃密なファミリーストーリーなのだろう。昭和から平成、そして令和という時代を貫く、堂々とした風格を感じる傑作の誕生だ。作家が紡ぎだした創作物であると同時に時代が生み出したドラマティックな一冊であると言ってよいだろう。むせ返るような時代の空気をそのままに再現させ戦後史を貫く迫真の物語。真のリーダーが不在となり混沌とした時代の節目にこの『英雄』が登場したことには大きな意味があるのだ。  本書は「小説トリッパー」連載をまとめた一冊だが

北村薫さんによる感動の傑作長編『ひとがた流し』が文庫新装版に!『日日是好日』の森下典子さんによる文庫解説を特別公開

〈あなたがどこかで生きているということがずっと私の支えだった――。〉 アナウンサーとして活躍する千波、受験を控えた娘を持つ牧子、あらたなパートナーと新しい生活を歩んできた美々。三人は進む道を違えながらも、人生の大きな危機に直面したときに手を差し伸べ支えあい、四十代になった。 二度とない永遠 なんと精緻な、そして壮大な物語なのだろう……。 『ひとがた流し』は、私が初めて読んだ北村薫さんの小説である。  ストーリーは所々で枝分かれし、さまざまな登場人物の人生を物語り、それぞれの

読書の秋!食欲の秋!食エッセイ特集。

早いものでもう9月も終わり。ゴリゴリの秋です!!タイトルに「読書の秋」やら「食欲の秋」やら書きましたが… 私にとっては読書も食欲も年中無休であることに、今更ながら気付きました。笑 でも、秋になると、栗やかぼちゃやさつまいもを使ったスイーツが登場して、その「期間限定」の誘惑には抗えない… やっぱり、食欲の秋ですね!!笑 ということで、今回は食にまつわるエッセイについて紹介します。 食エッセイとは…「食エッセイ」と聞いて、どんな内容を思い浮かべるでしょうか? 美食家たちが

児童文庫は初めて同士の作家×編集者が、本を作ったら!? 『マリ×トラ事件ファイル』ができました!

突然ですが、このたび、こんな本ができました! 本日、9月14日に発売される『マリ×トラ事件ファイル ①届いた依頼はラブレター!?』(以下、マリトラ)です! マリトラは、第1回ポプラキミノベル小説大賞のピュアラブ部門の<大賞>受賞作品。 ちなみに、ポプラキミノベル小説大賞とは、小説投稿サイト エブリスタさんとポプラキミノベル編集部が一緒に行っている、児童文庫の小説コンテストです。 第1回ポプラキミノベル小説大賞が開催されたのは、2021年の5月~8月。応募総数663作品

【読書メモ】『スマホを落としただけなのに』作:志駕 晃(宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

noteで毎日たくさんの文章を読むうちに、すっかり衰えた「読書脳」が活性されているのを感じました。 今なら、ちょっとした大作も読めそう。謎の自信が湧いてきます。 前回の読書記録はこちら ↓ 昭和の少女向けミステリーから、近年話題のミステリーへチャレンジ。 数日前、夜のバラエティ番組で、「色々な映画をラストまでおもいっきりネタバレしつつ短くまとめてクイズ出すよ」ってのがやってました。 別にこの番組を批判したいわけではないのですが、これやってる事「ファスト映画」じゃん…。と思