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初夏の北海道、ストレスフリーな旅

転勤族だった私は、北海道で5年生活しました。
北海道の6月~7月は花が咲き乱れ、毎日天気が良くて、とても過ごしやすい季節です。

梅雨時期は低気圧が接近すると、私はひどい頭痛や倦怠感にみまわれます(気象病)。

ということもあり、梅雨の長雨を回避すべく、一週間ほど北海道に行ってきました。

【フェリーにて】
今までは飛行機でしたが、今回初めてフェリーを利用しました。

フェリーは太平洋を北上する15時間の船旅。レストランや売店、浴場も完備されていた。片道5,600円(ネット早割)なり。

ソロテントに慣れた私には、B寝台はジャストサイズだった。船内のWi-Fiは故障中のため、吉田兼好の「徒然草」を読んで過ごす。投資の箴言と言えそうな記述があった。700年前の言葉に感銘を受ける。

双六の上手といひし人に、その手立てを問ひ侍りしかば、「勝たむと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手かとくに負けぬべきと案じて、その手を使わずして、一目なりとも遅く負くべき手につくべし」と言ふ。

吉田兼好「徒然草」第110段



【札幌散歩】
初夏の札幌は街全体に天然のクーラーが効いているような清々しい空気。
とても心地いい。
大きな荷物は札幌駅のコインロッカーに預け、4時間ほど散策しました。

札幌のハイソエリア「円山」のすぐ横には原始林がある。「4月○日にヒグマが出没した」と注意書きがあった。
標高225メートルの低山「円山」を登る。途中、幼稚園児の集団とすれちがう。ひとりひとり全員が挨拶するので、ひとりひとり全員に挨拶した。

そうこうするうちに、25分ほどで山頂に。写真中央左の高層ビルが札幌駅周辺。山頂を抜ける風が気持ちいい。全身の毛穴から毒気が抜けて、代わりに湿気のないクリアな空気が入ってくるようだ。

山を下り、西18丁目の「カエルヤ珈琲店」で軽食ランチ。「阿佐ヶ谷姉妹」風のおふたりが切盛りしている。店内にはカエルのグッズでいっぱい。カエルの銅像やカエル貴族の肖像画もある。落ち着きもありながら、ファンシーでもある不思議な空間。名物の「チリドック」は今回も上手く食べることができず、ボロボロこぼした。
新築のビル群の横にも自然がある。赤レンガ庁舎内には西洋画のような蓮池がある。


札幌市資料館前の大通公園は薔薇が盛りだった。脇のベンチでしばしうたた寝しました。


【十勝へ】
さて、十勝川で60cmオーバーのニジマスを釣るのが、今回の旅の目的でもあります。

これが高速バス「ポテトライナー」だ。札幌から道東の帯広方面に向かう。車内は横列が3席になっており、座席が広くて快適です。

今回は友人たちとボートで十勝川を下りながら、人が入りにくい絶好のニジマスポイントを巡ります。

コロナ禍前までは釣りガイドをしていたYさんがボートで案内してくれました。
元ボート日本代表のYさんの的確な指示で激流もなんなくクリア。

子供のように楽しがるおじさんたち。


ミミズの餌釣り、ルアー、フライフィッシング(ドライ派、ウェット派)と全員バラバラの釣りスタイルだった。

【大物が!】
みなが釣るなか、私だけ釣れません。
「釣れないな、移動しよ」
と水面上に浮かぶ毛鉤を回収すべく、ひきづりながらリールをくるくる巻いていると、
「ガツ!」とした強いアタリがありました。
完全に不意をつかれました!

竿を上げてあおっても、サカナは同じ位置から動きません。
「これはでかい!」

しかしラインはプツリと切れました。
「ふんが~(ガッデム)!」

「もりやんさん、いま釣ろうとしてない時にかかったでしょ?」
とKさんからの指摘。
見られてました。
恥ずかし…。

十勝川のニジマス。残念ながら29cmどまり。この日の最大サイズはウェットで攻めたOさんの45cmでした。

十勝ではKさん宅に3泊。
連日、町の銭湯(サウナ付き)に通い、入浴後は地元産の牛乳(瓶)を飲み、リフレッシュしました。

【うまかったものたち】

北海道のコンビニ「セイコーマート」の「北海道メロンモナカ」162円。やわやわモナカに、ソフトな口溶けのアイス。3日連続で食ってしまった。

北海道の外食チェーン「みよしの」の定番「ぎょうざカレー」。スプーンでぎょうざをぶった切って食する。誰もが「ぎょうざとカレー?クレイジーだ」と思いがちですが、この何とも形容しがたいマッチングは食べてみないとなかなか理解できないと思います。

【北海道】
今回も「やっぱり北海道は良いところだ」と実感しました。

「もりやんさん、空き家ならたくさんありますよ。移住します?」
と町の職員であるKさんは冗談めかして言いました。

「でも、たまに来るからいいと思うのかもしれませんけどね。冬はたいへんだし」

そう言われながらも、半ば真剣に考えてもいます。

延々と連なる日高山脈と広大な十勝川の流れ。また来たい。


どうしようかな…。


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