Nibu

Staff Engineer/ Python/ TypeScript/ Ph.D. …

Nibu

Staff Engineer/ Python/ TypeScript/ Ph.D. 情報科学 大手企業で反骨的にアジャイル内製化チームを立ち上げ、技術的なリードと育成に力を入れています。 プライベートでゲーム開発もしています。

最近の記事

大学でコードの可読性について講演した話

講演内容先日、出身研究室(情報系)にて、コードの可読性について講演させていただきました。内容は、コメントと命名と型を利用してソースコードを過不足なく表現しようということ、認知負荷を減らすため面倒ごとはシステムに押し込むこと、さらに生成AIをどう活用しているのか、という話をしました。可読性とは言いつつ、本題としては、人間が注力すべきことに注力しよう、という内容です。後半の生成AI関係は前半との関連もあり面白い展開ができたと思います。後半は実演しながらの講演なので、スライドだけ

    • アジャイルに否定的な現場を、隣の青い芝作戦で打開する

      はじめに非IT企業(製造業)で働いていると、どうしてもアジャイルに対するネガティブな意見を耳にすることがある。今も組織にアジャイルを広めるにはどうしたらいいんだろうと日々議論をしている。そういった活動を通して色々な意見や理由を聞いてきたが、僕はそれらはある意味でそれらは表層的な問題であって、本当の理由は別のところにあると考えている。短い記事であるが、僕がこの8年間に感じたアジャイルに対する反発と打開策をうまく説明できたと思う。 アジャイルに反対する本質的な背景さっそく本質は

      • 大手企業でアジャイルを実行するなら、内製化チームをつくろう

        はじめに大手でもソフトウェアをアジャイル開発をしたい、内製化したいというのは最近結構見る。僕は大手企業(製造業)で2019年に4名のアジャイル内製化チームを立ち上げて、現時点で12名の組織に拡大している。そこではスケールのため様々な議論をしてきたが、判断基準としては、競争優位となるコアドメインは内製して、内製するならアジャイルでやる、ということに落ち着きつつある。もちろんそれで説明がつかないことも多いけれど。 今回は、どうやってアジャイル開発を大手で導入したらいいか、という

        • 大手企業でエンジニアスキル(職能)を磨くためにした二つのこと

          はじめに色々な境遇の人がいますが、僕の場合は自分のスキルを軸にキャリアを形成したいと考えてきました。森岡毅さんの本でも、職能に生きろ、的な話があって共感した記憶があります。ただ職能を伸ばそうと考えたときに企業と職能の相性が悪かったり、やりたい業務が出来なかったりして転職する人も多いと思います(少なくとも僕の観測では)。 そんな中で僕は、職能のためにやりたいことと業務を近づけるために色々工夫して、スキルを伸ばしつつ同じ企業で8年間仕事し続けています。実はたまたまうまくいった、

        大学でコードの可読性について講演した話

        • アジャイルに否定的な現場を、隣の青い芝作戦で打開する

        • 大手企業でアジャイルを実行するなら、内製化チームをつくろう

        • 大手企業でエンジニアスキル(職能)を磨くためにした二つのこと

          【RSGT2024参加レポート】 スクラムの違いってどこから来るんだろう、ということ

          はじめにRSGT2024についてはどのような記事を書こうか迷った。初めての参加であり登壇でもあり、色々な方々との素晴らしい出会いを共有したい一方、せっかくなら自分ならではの観点でまとめたいと思った。本記事はあるテーマに絞って伝えたいことをまとめることにした。 まず、RSGTのGatheringについてはこの文言が示しているが、これは学会(アカデミック)の行うカンファレンスと思想が近いと思う。学会においても、目的は講演を聞くことではなく(内容はジャーナルみればわかるため)、

          【RSGT2024参加レポート】 スクラムの違いってどこから来るんだろう、ということ