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トマトビューン

割引あり

 でっかいハンバーガーを食べた。口のサイズのことなんて一ミリも考えていないサイズのハンバーガーだった。生後2ヶ月の子犬と同等のサイズだった。自己肯定感の強そうなハンバーガーが皿の上にどすんと盛られていて、美味しそうとかそんなことより、まずどうやって食べようかと思った。店員さんの説明もなければ、テーブルの近くに説明書きもない。一緒に行った友人が「これに包んで食べるねん」とテーブルの端に置いてある包み紙をぺろっと一枚取った。正方形の紙で袋状になっていて、正方形の2辺は閉じられていて、中にバーガーを入れて食べることができる。ハンバーガーを食べることに長けていた友人はうまいこと包みにハンバーガーを入れて、すでにもうバンズとパティを味わっている。私はまだ、ハンバーガーを移動することもできていなくて、レベルの違いを見せつけられた。

 バンズ、トマト、レタス、アボカド、チーズ、パティ、バンズの順番で挟まれていて、この七つの具材たちを一緒に口の中に入れることはできなかったが、食べ終わった時には一緒に口の中に入れた満足感があった。時々、袋からアボカドが逃げ出してしまったり、なぜかこめかみにソースがついてしまったり、と前途多難であったが大変美味しゅうございました。

 細かすぎて伝わらないモノマネでやったネタの、エレベーターのやつが個人的には一番好きだった。エレベーターの中で降りたい階で乗客が降りやすいように、全員で団結するのがずっと好きだなあと思っていたけど、何をどうやっても漫才にはならなくて難儀していた。オーディションに向けて総勢40個弱出した時に、これいいんじゃじゃないかなと思って出したら、思いの外ウケて、収録時も体感が一番良かった。山Pが引き込まれたらしい。エレベーターいっぱい乗ってて良かった。

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